旅するぜ!と思い立った時、だいたい夜行バスかLCCといった交通機関、ニコニコレンタカー、そして最後にブッキング.comでその晩の宿泊を考えるのが一つのルーチンとなってきた今日この頃ですが、マンネリ防止の意味でも、たまには旅館泊まりたいぞ。そんな欲望が鎌首をもたげて私の煩悩を刺激するのです。
遥か昔のGOTO期ならまだしも、旅はストイックにを信条にしている私、そこで思いついたのが自炊部を擁立する湯治文化。
温泉、素泊まり旅館、さらに食費も浮くと言う三位一体の条件ですがるように検索したところ、一筋の光が暗雲から差し込んできたじゃないですか。
秘湯の聖地、乳頭温泉郷の奥、黒湯温泉こそが約束の地。いざ!

圧倒的な山に次ぐ山。山を越えたらそこに山がある、そんな道をくねくねと青森方面よりひたすら南下。燃えるような夕日に目と心を奪われながらも、気がつくとそこはタヌキとキツネが仲良く眠りにつくようなひたすら暗い森。
後戻りすることもできない黒い一方通行。森のアビス。
その奥で灯りがふわっと灯っている時の気持ちを僕はまだうまく言葉にすることができません。あえて言うなら超嬉しい。

一癖ある山男を想像していたらめっちゃ感じのいいおかみさんに案内してもらって、ついに入宿。24時間、濃厚な濁り湯に入り放題とのこと。最高。


しかしまだ油断はできません。ここは自炊部。
行きに道の駅で買った地物の野菜とお肉、そして山里の商店で買ったポン酢とダシ。
これをぶち込んでひたすら煮る!
日頃調理を商いにしているとは思えないシンプルクッキング。
一緒に買った旬のトウモロコシとソラ豆を別途茹でてホクホクつまみながら楽しいひとときでありました。
それにしてもお湯は終始出しっぱなしにしておかなくてはいけないとか、源泉ならではの特殊なルールがあって勉強になります。

スイカもよう冷えておりますな。
食後に川のせせらぎを聞いてのんびり横になっていたらいつの間にか安眠。。


朝イチにまたモーニング源泉!
長旅の疲れもぶっ飛びました。
この日は秋田の方まで旅をしなければいけないので、まったりもそこそこに出発。
黒い森も爽やかな朝日の下では全く印象が異なります。
清らかな白樺。空気も美味しい!


蛇足ですが初めての田沢湖。秋田といえばレイクタザワと様々なガイドブックで紹介されていますがおそらく初めての訪問。
フォトジェニックなたつこ姫とも会えました。
たつこは辰子。永遠の命と美貌を求める欲望の果てに人外の龍となってしまった女性の物語。ただの金ピカの銅像かと思っていたのですが物語は奥深く、興味が尽きません。

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