数少ないカフェ仲間、北鎌倉のminkaさん。同じ大工さんが施工に携わっていたり色々ご縁が深いのですが、店主に紹介していただいたアーティスト河合悠さんが本当にかっこいい。

ロウソク制作、ほのかに宿る灯火を礎にそこから派生する様々な表現方法。それは古い衣服のほころび、ドローイング、詩や立体に至るまで多彩。
初めて訪れた河合さんの展示は、西麻布の超素敵なアンティーク家具屋yauさんの空間と混じり合い凄いことになっていました。

今回の展示の一つのテーマの繕うという行為。
素材は100年前のフランスの衣服、おそらくこれを着ていた方はもうこの世には存在しないのではないかと思います。忘れられることで人は二度死ぬという言葉を聞いたことがありますが、消耗し廃棄されまた生産される衣料、あるいは商品にとって、こうして再び人の記憶に残ること、存在に火が灯るということ、極東の島国の雑貨屋さんで綻びを繕って貰うことは人間に例えると蘇生に近いくらいの奇跡なのではないだろうかと思ったり。
それはその服を着ていた人の人生をも受け継ぐことに通じるのか。色々考えさせられました。

写真表現でデジタルがいい、フィルムがいい。そんなことを色々考えてもいましたが、ファインダーを覗くだけでなく、彫刻や立体などそのどれか一本の道を歩むだけでなく、様々な表現方法を知り学び、試す。
共存するものもあるだろうし、淘汰され、自然と残っていくものをさらに研磨していくこともまた表現だと思うのでした。
とにかく素晴らしい空間だったのでぜひ訪問してみてください!

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