仲良くしてもらっている方の紹介で知ったイベント。夕方におやすみ頂いて国分寺、丘の上APTさんへと足を運びました。

今行われている企画展、マルメロに目鼻のつく話という、少し奇妙な寓話の世界観を基に、様々なオマージュやコラボレーションの作品を展示されています。もう入った瞬間から大好き。
今回のコラボレーションはなんと山中迓晶さんの能。
アングラ臭がほのかに香る世界観に、幽玄の世界が交わることは、僕の想像の理の外の出来事です。

それにしてもこの空間。兒嶋画廊という屋号で営業されていらっしゃる室内の密度たるや!
古い布や工芸品、そこに絵画や彫刻などの芸術が絶妙なバランスで混じり合う空間です。
そしてまず外観がすごい!通称トタンの家、あの藤森照信さんの建築だったとは!ここで能!!劇中に出てくる老人のイメージにぴったりの能面。
怪しいぜ。
劇中世界の地図でしょうか。タイトルからどんな話か想像が全くつきません。。
これまで冗談を交えながら脳の説明などをしてくださっていた山中さんの朗読。
声が変わる、というより空気が変わりました。
麻で作られた髪の毛の隙間から射す眼光一線。

こちらが本の中に出てくる老人のビジュアルだそうです。瓜二つ!
可愛らしいお子様のパフォーマンスに凍てた空気がほっこり。
そして画廊に保管されていた古布などを纏い、正装へ。
アジアを旅した方ならお馴染みのモン族の刺繍。インドの更紗などうまく衣装に組み込まれていきます。
時は黄昏、逢魔時。

マジで一瞬ドキッとしました。写真的な話なのですが、手に持ってらっしゃる枝が動いている時、頭が全くブレていないんですよね。ほとんど夜の300mm、シャッタースピードはかなり遅いのですが。。

かしこまった場所で見る芸能も素晴らしいと思いますが、平成、令和とこれからの時代に生き続ける能。灯りのついた市街地を見下ろす丘の上の幽玄。素晴らしかったです。

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