先週一日リフレッシュ休暇をいただき富士吉田のイベントFUJI TEXTILE WEEK 2023に行ってきました!
国内唯一の布の芸術祭。僕は正直知らなかったのですが古くはなんと平安時代、伝説では2000年雨の徐福伝説まで遡る、日本の歴史と共に織物の産地として名を馳せていた富士吉田。
豊富な湧水、盛んな養蚕、そして積み重ねてきた歴史と伝統。今も第一線の技術とセンスで難易度が高いとされている糸や布を製造し様々なニーズに応えているそうです。
そんな富士吉田の布を使ったアート作品を、街の歴史、そして織物との縁を感じられる建築を中心に会場と使い展示している芸術祭なのです。

メイン会場の旧山叶。
縫製に使う部品を作り続けてきた大きな工場の跡地は上質な静けさと微かに残るかつての喧騒の跡を感じられる大好きな雰囲気の建物。

残念ながらメインのネリー・アガシの作品はメンテナンスのタイミングで見ることはできなかったのですが、それでも工場特有の大きな空間を贅沢に使った作品が多数。
ガーゼ状の布に描かれた富士吉田の地図が霧のように現れました。

屋上からは壮大な富士を眺めることができ最高。大袈裟かもしれませんが今まで見たどの富士山より美しく、雄大に感じることができました。
他にも従業員の方が使っていた品々を職人さんの手形で繭のように包んでいく作品やじんわり染み入る短歌など素晴らしい作品ばかり。

その後富士吉田の街をぶらり。会場にもなっているカフェの向かいの交差点、布の専門学校の引率か、あるいは事故でもあったかという人だかり。よくよく観察すると外国の方ばかり。みなさん商店街のど真ん中から臨むフジヤマを写真に撮ろうとしていたのですね。
オーバーツーリズムなる言葉も聞こえてくる昨今ですが日本の景勝地や撮影スポットを外国の方に教えてもらう日が来るとは。

第二会場の旧糸屋さんで印象的だったのは沖潤子さんの作品。刺繍をどれだけ繰り返すとこういった物質へと変換されるのか。森で見かける毒々しくも美しい粘菌に近いものを感じました。

FUJI TEXTILE WEEKで素晴らしいなと感じたの作品だけでなくスタッフの方々の対応。
地元の方々、僕と同い年か上の方々が中心になって丁寧に作品のことを説明してくださるのですがこれが本当に分かりやすく親しみにやすい方ばかりでした。
毎日富士山と暮らすという日々はどういったものですかと少しお話をさせていただきました。
印象的だったのは雪が山頂に積もると、夏のそれよりも大きく見えるんですよ。不思議ですねと教えてくれました。

清川あさみさんの作品は本に直接刺繍をしていく。
後から気がついたのですが作品持っていて、お店に本置いていました。
暗い蔵の中、人目につかない瞬間。もし書に魂のようなものが宿ることがあるならばと思う空間でした。

少し写真が多くなってきたので後半に。

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