インドに行く前の話ですが近代美術館で行われていた大竹伸朗さんの展示に行ってきました。
現代美術が好きな方にとってはもはやレジェンド。四国の宇和島を拠点とし制作をしてらっしゃる作家さん。
直島をはじめ各地でコラージュを起点とした表現はやがて立体、建築、音楽などなど広がり続けているのです。
一貫した美意識のもとに世界を構築しながら、一つの場所に留まることを良しとせずに新たな世界へ放浪を続けるスタンスは刺激的すぎて、私しばし放心状態に。

その後竹橋から歩いて夕から夜に染まっていく神保町へ。
紙の時代から電子書籍への移行が語られて数年経つように思いますが、実際のところどうなのでしょうか。
少なくとも僕の周りでは紙の本がその価値や意義を失っているような印象を受けることは、幸いにもまだあまりないように思います。
古書の都は今もなお、乱れるが故に美しい。江戸時代やそれ以前の本というよりは巻物のようなものが陳列され、何かの巣のように独自の空間を作り上げているそれぞれの書店。それはどこか大竹伸朗さんの世界と似ているようにその夜は考えたのでした。
欲しい本はなかったのですが、中身が真っ白で表装だけ立派な、その名も白い本を購入。ゴージャスなノートといった印象。どう使っていくか楽しみです!

最後に森美術館、六本木クロッシングへ。
続くカオスな展開に少し疲れてしまったのか、正直こちらはあまり見学に集中できなかったです。
ビーバーのかじった痕を使った作品や伊波リンダさんの作品など好きなものはあったのですが、各作品が同じ場所にある意味や意義、つまりまとまりがよくわからなかったことも集中力に欠いてしまったことの一因なのかなと思ったりしました。

企画展の外にはなってしまうのですが、チェンマイの森で感じた気配を表現した、久門剛史さんの世界観はすごく共感しました。
気配を作る。これはすごく興味のあるテーマでもありますね。

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