フィリピンの写真をファイルにまとめてお店に置かせてもらいます!
よかったら見てやってください。
荘厳な大聖堂に涙する姿も、ドブネズミが跋扈する路地裏からの怪しい視線も。マニラが内包する二面性、それはそのまま自分自身が内面に持つ両の極でもある。そんな気がするんです。
奔放なまでの欲望の終着点、あるいは輝かしい天国への入り口か。大きな混沌の中にある静寂と安らぎ、市内にある墓地と教会、そこで暮らす人々の営みを巡りました。
灰色の天から灰色の地へ雨が降る。
生きとし生けるもの全てに分け隔てなく振り注ぐ豪雨は熱に焼かれる者にとってそれは恩恵であり、同時に濁流となり全ての営みを無慈悲に押し流す運命でもあります。
500年ほど前に船に乗って十字架と、そして武器を携えてこの国を訪れた神がもたらした恩恵と不条理。
しかしそれ以前よりこの地では平等に雨が降り、そして平等に死を迎えていました。
産声と共に始まり沈黙に終わる営みの場で、また始まる新たな命。
終焉を知る人々は命が一過性のものではなく、やがてまた巡るものだと思うのかもしれません。