10月1日より、友人でもあり、そして大きな志を持って写真を撮り続けている仲間、新畑克也さんの写真を展示させてもらうことになりました。
新畑=ミャンマーという方程式が成り立つほど圧倒的な渡航歴を誇る自他共に認めるミャンマニアの彼。
しかし足繁く通い、愛する故に絶景や笑顔だけでなく、ミャンマーが抱える問題も意識し考えなければならなくなったのではないでしょうか。それがロヒンギャと呼ばれる人々。
大国の利権やイデオロギーを追う争いに巻き込まれ、そして領土という可視化できない線に縛られる人々。
お恥ずかしながら僕も最近まで難民という言葉は中東やアフリカの問題だと思っていましたが、訪れたことのあるアジアの国にこれほど大きな問題がくすぶっていたとは知りませんでした。
詳しいことはぜひ本人が在廊している時に写真を見ながら色々お話を聞いてみていただけたらと思います。
今はまだ遠い国の人々の話かもしれませんが近い将来我々日本人にとっても移民、難民は大きな課題になってくると思うのです。
そしていつまでも自分たちが受け入れる側だと疑うことなくいることに不安や疑問を感じたりする日が来るかもしれません。
グローバルだとかインバウンドとかだけでなくもっと大きな視野で様々な国々と関わっていくことが求められる時なのではないでしょうか。
僕も色々勉強させてもらおうと思います。
以下ステイトメントとプロフィールを。
新畑 克也 Katsuya Shimbata
1979年広島県呉市生まれ。東京都在住。2010年に旅行で訪れたミャンマーにて現地で暮らす人々の温かさや純朴さに触れ、半世紀以上続いた軍事政権による閉鎖的な政治の影響でまるで数十年前から時が止まったままかのような町並みに守られた伝統文化や宗教、豊かな自然に魅力されその後繰り返し同国を訪れる。
偶然にも政治的な転換期を迎え民主化に向けた人々の希望や熱気を肌で感じながら変わるもの変わらないものを写真に収めるようになっていた。旅先で出逢う人たちとのコミュニケーションツールとして、そして出来る限りその瞬間を美しく切り取りたいと云う思いが芽生える。
2015年にバングラデシュに近い西部ラカイン州を旅し世界規模で人権問題となっているロヒンギャ族が住む村を偶然に見つけ訪問する。集落で暮らす人々との交流を通してこの国の光の当たらない矛盾や気がかりにも焦点を当て写真を通してこれからも伝えていきたい。