来月に大きなお休みをいただこうかと考えています。
その準備や春翠の病院が立て続けにやってくることもあって、最近の休みといえば家の周りか東京美術館巡りが多い今日この頃。

僕はアーティストでもなんでもないのですが、好きな写真やカレー、お店作りに少しでも良い刺激が得られればと思ってなるべく様々な表現を見てみたいと思うのでした。
そこで感じた何かが人生の宝物になることもきっとあるはず。あるいは自分にはよくわからないことでも、理解できないということについて考えることはきっと悪いことではないはず。

こちらはそんな日々の中、赤子担いで巡った目黒と六本木の展示の様子を。

青山悟さんの刺繍少年フォーエバー。もうタイトルからしてなんだなんだと。
その名の通り刺繍の作品の展示なのですが、すごく面白かったです!
自分は刺繍やミシンはおろか、とれたボタンをつけることもできない、ていうか針に糸をなぜか通すことがとんでもなく苦手な男なのですが、刺繍で絵を描いてしまう圧倒的な技術やセンスもさることながら、なぜこの刺繍をするのかという問い、そして何に刺繍していくのかという意外性に圧倒されました。

例えば19世紀の生活を描いた絵に今のセレブの服装を刺繍していく作品。
一貫してユーモアの中に社会の不平等さ働く者とそれを搾取する者へのメッセージが織り込まれているように感じました。
なんとなく写真に刺繍できたら楽しそう、みたいな気持ちで訪れた自分が恥ずかしい。。

あんまおもろくなかった展示のことわざわざ書くのも悪趣味なのかとも思ったけど勢いで。新美術館の遠距離現在。展示のコンセプトよくわからんで入った方が悪いのですが。。

曰く、展覧会タイトル「遠距離現在 Universal / Remote」は、資本と情報が世界規模で移動する今世紀の状況を踏まえたものです。監視システムの過剰や精密なテクノロジーのもたらす滑稽さ、また人間の深い孤独を感じさせる作品群は、今の時代、あるいはポストコロナ時代の世界と真摯に向き合っているようにも見えます。だそうです。

コロナとかメタバースとか生成AI、正直興味なし。上手く言えないけど飽きた感。それでも最後の画像だらけの部屋ではそれなりにはしゃいだり。

大雨だし、あんまお客さんいないだろうなと思って行ったんだけどなんだかにぎにぎにしていたのも印象的。孤独死をテーマにした展示で若いお嬢さんたちが自撮りや美術見ています的な写真撮り合いっこしていたのも末法の世か。

映像作品が多かったけど、個人的には最初の落ちない紙飛行機とかはライブで見たかったなと。映像は自分が始まりから見れるわけではないからのめり込みまでが難しいですね。すごい名作を見逃してしまっているのかも。

 

最後にアフロ民藝。アフロ民藝です。

アフロ民藝とは何なのか。曰く黒人の美学と日本の工芸の哲学の融合。一見なんの関係もない二つの美は近代化、欧米化といった支配的な圧力に一石を投じる新しい融合であると。

言うほど共鳴するものかなと思いながらの訪問だったのですが面白かったです。

なんのこっちゃわからないものも正直多かったのですが最後はおおらかな気持ちになるディスコでフィーバー。シカゴの廃教会での映像作品も僕はグッときました。

今思えば僕の好きな映画やヒップホップのPVでもアフリカ系のアーティストがカンフーや忍者を意識した作品を作っていたりしていましたね。

そもそもアフリカもアジアも自然豊かな土地。森や海、天候。森羅万象が恵みであり畏怖である。そういった多様な環境が神や美醜の定義は一つであると言ったストイックな考え方ではなくおおらかな精霊、そしてアートを生み出してきたのかもしれません。よき展示でした!

 

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