八重山の中心、石垣を訪れた年末の旅。
石垣の隣島、西表で行われる節祭が目当ての旅だったのですが、本当に偶然中の偶然でずっとファンだった人類学者の石倉敏明さんのトークが島であると知りびっくりしたのは出発のほんの数日前。土日が繁忙期な我々、東京でもなかなかタイミングが合わないイベントが遠く八重山で偶然と言う奇跡。
会場は辻の家。築数十年の古い家を気鋭の建築家、吉田宗一郎さんが改装した風通しのいい、小さな一軒家。さまざまな人々が交差し、しばし留まりまた旅へと還る、そんな素敵な場所での開催でした。
それはこの日のテーマでもある来訪神という、留まり祀られるのではなく、どこからともなく現れ消えていく存在にも通じるものがあるようにも感じました。
東北と八重山。小正月とお盆。マユンガナシやナマハゲ達がどこから来て、どこに行くのか、なぜこのタイミングで訪れるのか。
薄明かりの灯る辻に集い話に耳をすます人間、といつしか妖怪のような気配も。
気がつけば八重山の深い夜に包まれるようにあっという間に時間は流れていきました。

定住と流浪。人も神もなぜ旅をするのか。何かを探しているのか、どこかに辿り着きたいのか。そのどちらとも違う、生を授かった理由であるからなのか。
トークの後は打ち上げにもちゃっかり参加させてもらい、この世界に潜む魅力的な文化と不思議、そしてそれをどのように認識し深く感じるのか。とても深く良い話を聞くことができました。

出会いの素晴らしさは時に不思議な連鎖へ。さらなる離島に行くには時間が足りなく、海に入るには寒いこの季節におすすめの訪れるべき場所を聞いたところ少し遠いですが、川平という地域に最高の植物園があるよと。しかもそこは、辻の家を吉田さんと共に盛り上げる千花さんの実家でもあるとのこと。
元より大の植物園好き。絶対行きたいと思うもののバスのタイミングはどうにも渋い。ならばと急きょレンタカーを数時間借りて行ってまいりました。

パッションフルーツの農家さんでもあり、なんと南国植物の画家でもあり、そして楽園を自らの手で作り上げた作家さんでもある橋爪雅彦さん。
野生の蘭の絵を描くために離島に通い続けるうちに、いつしか移住を選択、そして理想郷のような庭園をこの地に作り上げたということでした。素敵すぎませんか。。

もしかすると自分が今まで訪れた植物園、庭園の類で一番感動したのかもしれません。そこまで規模は大きくないかもしれませんが、自分の思い描く理想の庭園を想像するだけでなく、創造する。そしてそれが人間のエゴではなく、そこで育つ植物にとっても最高の喜びになっているとなぜか確信できる愛情に満ちた空間。
最高に美味しいフルーツのアイスも食べれます。ぜひ訪れてみてください。感動を語り合いたいです。

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