富士吉田と八王子。比較的ご近所で開催されていた芸術祭にも足を運びました。
近いとはいえ富士吉田は山梨県。朝イチで出かけて夜営業までに帰ってくるという弾丸スケジュールだったのですが、前回食べて衝撃を受けた吉田うどんも食べる時間なくあっという間の見学旅でした。
それにしても富士山のお膝元。あんまり観光に出かけるイメージなかったのですが、今回も前回同様芸術祭FUJI TEXTILE WEEKめがけて大量のお客さん、ではなく商店街からどどんと見える富士山を見学しに来られた外国人のツーリストが大量にいらっしゃいました。オーバーツーリズム問題はいろいろな意見があると思いますが個人的には自分の暮らす国を気に入ってくれる人大好きのスタンス。

テキスタイルという明確なコンセプトがあるため、どうしても次から次へ驚かされる!というインパクトは薄めですが自分の全く知らない世界の最先端の技術や表現、おしゃれなデザインと作品性のクロスオーヴァーを見ることができるのはとても興味深いものです。

個人的にとても興味のある粘菌を使ったインスタレーション。色を付着させ布を伝っていく様子を愛でるのだとか。。マニアック!

かつて絹の産地だったこの地に眠るデッドストックの布を洞窟のように配置したインスタレーション。生まれ変わりを願った富士講の胎内巡り、胎内樹型を意識した神秘的な大型のインスタレーション。中に入ってゆらゆら揺れる布を眺めていると空を飛んでいるような気持ちになってきます。見応えあり!

前回もそうだったのですが富士吉田はスタッフにご年配のかたが多く、とても、とっても優しい接客をしてくださり胸がいっぱいになります。特にぐずってしまいがちな春翠さんをふんわり包み込むように面倒見てくださってとてもありがたく思いました。

イタリア、あるいは日本で消えてゆく伝統文化を紹介するドキュメント、アレッサンドラ・コラッツィーニさんの不在のかたち。流れてこぼれ落ちていく文化への哀悼は国境を超えて。

富士吉田の明見湖の蓮をモチーフにしたプールでのインスタレーション。
どの作品も布、そして富士吉田という土地の個性をうまく作品に取り柄入れていて感心です。

長靴を履いてプールの中にも入ることができます。
この青い布はクロマキー合成技術を使って映像場は不可視になることから見る見られるの関係性を改めて考え直す作品とありましたが、自分のポワポワな頭脳ではその辺よく理解できなくて、それでも無人のプールをアメンボのように歩き回る経験は不思議な浮遊感を伴うものでした。

富士吉田の土地との関係性で言うと、前回訪れひっそりと、しかし確かに興奮したのが福源寺さんの徐福伝説。始皇帝から不老不死の秘薬を探してこいと命令され、そのまま日本に住み着いたのではないかとまことしやかに噂される伝説を元にした映像作品。
織物を伝えた存在、あるいは鶴になって生き続けたなど他の物語にも繋がっていきそうな雄大な徐福の話が自分は大好きであります。

それにしても後半柚希さんと一旦はぐれ、どこいったのかなと探していると移住相談センターで資料集めしていたことがこの日最大の衝撃だったかもしれません。。しかし、確かにいいところ。

もう一つ家から車でちょうど1時間ほどで立ち寄れる八王子での芸術祭。
規模は小さく、しかし見応えもずっしり。
八王子のことを僕はほとんど知らなかったのですが、富士吉田と同じく桑と蚕を特産にしていた歴史があり、そう言う意味では作品のテーマ的にも類似性が見られて面白かったです。
そして実は富士吉田とこの八王子には柚希ちゃんが通っていた学校の先生がそれぞれ出店されていたとのことで、そちらも楽しみでした。

印象深かった作品は養蚕が辿ってきた道をリサーチしてその歴史や信仰を踏まえた上で絵に落とし込む加藤真史さんのプロジェクト。どんな街でもそこに人が集い生活圏を作り上げてきたことには理由があり、そしてその物語を再発見する作業はとても興味深く面白いものであります。
また、高須賀活良さんの古代布、逆に日常で使う衣服を土や石のような存在に還元する作品もとても素敵でした。環状列石のようなディスプレイも最高。
最後に自らが育てた植物をメインにキャンバスを作りそこにドローイングをする鈴木初音さんの作品も、その物語と作品自体の神秘性に引き込まれました。

10年かけて八王子のさまざまな場所を旅しながら展示を行っていくこちらの芸術祭。2年後が今から楽しみです!

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