%e5%90%8d%e7%a7%b0%e6%9c%aa%e8%a8%ad%e5%ae%9a-87182016年秋、気がつけば日本中。一気に倍増した感のあるいわゆる現代アートの芸術祭。以前からそういうの好きな方も関心のない方もいい加減またかよ。。って気になられた方も多いのではないでしょうか。
困ったら芸術祭という考えは僕もいささか安直な印象を受けますし、ブームになってしまうと根付かず一過性のものになってしまうのではないか、などなど。
継続可能なものになるのか、そうでないのかは作り手さんの手腕にかかっているのかもしれませんが、一人の奇妙な物好きとしては、斜に構えず、このあふれ返る少しねじれた美術をかたっぱしから楽しんでいこうと思うのでありました。

そんなわけで彩の国、埼玉へ。大宮、浦和、そして岩槻と神奈川に住む者としては気になりつつもなかなか訪れる機会の少ない街へいざアクセス。
写真は東北新幹線沿いの公園にて悟りを開きつつあるサラリーマンの肖像か。
%e5%90%8d%e7%a7%b0%e6%9c%aa%e8%a8%ad%e5%ae%9a-8576大概コアになるメインの会場が大きな町の美術館にとかにあったりするのですが、埼玉の場合それに該当しそうなのが一番マニアックなのではと予想していた岩槻の、それも駅から相当離れた旧民族文化センター。中庭にはどういうわけだか枕が敷き詰められてあり訪問者を煙に巻いていくれます。
%e5%90%8d%e7%a7%b0%e6%9c%aa%e8%a8%ad%e5%ae%9a-8600残念ながら撮影禁止、そしてネタバレ禁止なのですが、その名も目というタイトルの作品があってそちらがこの館で一番のお気に入りかもしれません。少しわかりにく藪の中にあるので、いらっしゃる方は是非お見逃しなく。
写真は小沢剛さんの帰ってきたJL。劇場での展示。
%e5%90%8d%e7%a7%b0%e6%9c%aa%e8%a8%ad%e5%ae%9a-8590一緒にはるばる神奈川からやってきてくれたアミーゴと軽自動車。運転して映像作品を操作するインスタレーション。
%e5%90%8d%e7%a7%b0%e6%9c%aa%e8%a8%ad%e5%ae%9a-8605唐突に相撲部屋も。日本相撲聞芸術作曲家協議会の皆さんによる粗挽きな部屋に迷い込む。シュール。
%e5%90%8d%e7%a7%b0%e6%9c%aa%e8%a8%ad%e5%ae%9a-8596コンセプトとして埼玉の何にフォーカスするかが興味深い芸術祭だと感じました。
アダム・マジャールさんも着目した東京へのベッドタウンとしての埼玉が、僕にとっても一番興味深く思えました。時間の流れを緩め、電車を待つという日常のエアポケットが内包する個性と豊かさを再発見する、そんな作品でした。
%e5%90%8d%e7%a7%b0%e6%9c%aa%e8%a8%ad%e5%ae%9a-8610-2埴輪たちも出土されるとか。
%e5%90%8d%e7%a7%b0%e6%9c%aa%e8%a8%ad%e5%ae%9a-8616ややもすると色気のある作品が少ないかと思われたところにソ・ミンジョンさんの作品。水がありました。
%e5%90%8d%e7%a7%b0%e6%9c%aa%e8%a8%ad%e5%ae%9a-8626こちらは文章と音、それに少々の道具達によるシンプルな構成ながらグイグイ引き込まれた多和田葉子さんの作品。

曰く、カタカナは片言で書く文字。
固くならないで。
カタックならダンス。
先生が床に貼ってくれたガムテープ
なんか忘れて、
震災の日のカタカタ揺れるコップを真似て踊る。
あなた自身が揺れになって。

神奈川よりも東京。そして東京よりも埼玉がより震災の被災地に近い、そんな当たり前のことを考えさせられました。
pointweatherという店名には、人間の進歩により、徐々に消えていくかもしれない天気や気候への想いを込めさせてもらっているのですが、距離や方角という概念もあまり意識しない日常を送ってしまっているなと思うのでした。
誰かが決めた線引きで世界を図るのではなく自分を中心にした東西南北を基とした、円としての世界も今以上に意識していきたいです。
%e5%90%8d%e7%a7%b0%e6%9c%aa%e8%a8%ad%e5%ae%9a-8639民族文化センターを離れ、同じ位岩槻にあるK邸へ。
向井山朋子さんの作品なのですが、事前の情報ではサングラスをかけたお姉さんが鼻血を一筋たらりと流している写真があるばかりで、正直僕はコメディタッチの映像作品だと思って、その古い古い民家に足を踏み入れました。
そこにあったものは異様としか言いようのない室内と、ブドウによってつくられたサークルの中に揺らぐ女性が一人。%e5%90%8d%e7%a7%b0%e6%9c%aa%e8%a8%ad%e5%ae%9a-8646後から知ったのですがこの女性は世界的なダンサーの湯浅永麻さん。
生身の彼女が部屋の中で自由に、そして不可解に、動作を繰り広げます。
散らばった写真と、その中心にあるのはテレビ。そして作品のテーマは家族。%e5%90%8d%e7%a7%b0%e6%9c%aa%e8%a8%ad%e5%ae%9a-8650映像の中では謎の部屋の中で、おそらく湯浅さんと思われし人が踊っています。それをぼんやり眺める我々ギャラリー。
重い空気。流れがわからなくなる時間。%e5%90%8d%e7%a7%b0%e6%9c%aa%e8%a8%ad%e5%ae%9a-8653内部はこんな感じでした。%e5%90%8d%e7%a7%b0%e6%9c%aa%e8%a8%ad%e5%ae%9a-8674かなりの時間を費やしてしまった岩槻から浦和へ。
ここでは旧部長公舎と呼ばれる、使われなくなった立派な家屋を巡ってみることにしました。
最初に入った館では鈴木桃子さんのドローイングが壁を浸食し始めていて。会期中には壁を埋め尽くし、そしてまた消しゴムで消していき無に帰すとのこと。%e5%90%8d%e7%a7%b0%e6%9c%aa%e8%a8%ad%e5%ae%9a-8696遥か昔、浦和は海岸線だったらしいです。
土地の記憶を巡って。%e5%90%8d%e7%a7%b0%e6%9c%aa%e8%a8%ad%e5%ae%9a-8703野口里佳さんの写真、そして過去に暮らしていた人の記憶と記録が現在と溶け合う展示、家と出来事 1971-2006年の会話、を鑑賞。
しかしこの時にはすでに閉館タイムリミット。
ギリギリまで鑑賞させてくださったスタッフの方に感謝。%e5%90%8d%e7%a7%b0%e6%9c%aa%e8%a8%ad%e5%ae%9a-8726最初にも紹介させてもらった、アイガルス・ビクシェさんの作品、その名も、さいたまビジネスマンに別れを告げ南へ。
結局大宮には寄れませんでしたが意外とご近所、また思いついた時にふわっと遊びに行こうと思うのでした。

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