本日節分。そして明日立春。おめでとうございます。皆様豆を撒き鬼を追い払うことはできましたか?
そんな夜にお話ししたい、これは鬼に魅入られた、それでいてコーヒー豆を商う一人の男の話。

時は1月2日。まだお正月ムードで世間はほこほこしている真っ只中、その男は一人新東名を西に西に向かっておりました。
その衝動とも思える新年ドライブの動力源、フロントガラスにぼんやりにじみ浮かぶのは昨年の11月にやらかした奥三河花祭りの玉砕旅の幻影。
事前調査不足によりオニミス、しかもダブルで、そんなほろ苦い思い出旅も今は過去、教訓を得たいい思い出です。
そして時は満ちました。鬼面にも似た形相で一人ヒートアップした店長の熱で車窓が曇る曇る。ちなみにエアコンは壊れて動きません。
oniagain06布団をかぶりながらコーヒーをすすること3,4時間。
目的地は奥三河の古戸。ざっと15の集落で開催されているこの花祭り、土日開催の集落が多い中、お店がお休みのお正月に開催していることが嬉しくて今回お邪魔させてもらうことになりました。そしてもう一点、すぐ御近所の津具でも同時刻同時開催のお知らせににんまり。
そうなんですこの奥三河の花祭り、それぞれの集落にそれぞれの鬼がいるのです。その唯一無二の存在感がたまりません!
今宵そんなレア鬼が二鬼も降臨する禁断の夜に乾杯!
興奮しすぎてフロントガラスの曇りが過ぎると思っていたらどうも様子がおかしく。
oniagain01そうなんです、雪です。しんしんと無慈悲にアスファルトを漂白していく様に魂からホワイトアウト。まさかの銀世界に鬼パラダイス危機一髪です。
そんな時ノーマルタイヤの軽自動車は引き返すべきだったのでしょうか。答えはわかりません。ただこの夜は鬼への愛を抑えることができませんでした。
oniagain02そんな想いに彼等は応えてくれました!二度目の花祭りにしてようやく鬼との遭遇!
oniagain04仁王立ち!感無量です‥。
oniagain08塗装の剥がれ具合がそのまま鬼と集落の蜜月な関係を物語る、さながら年輪の如し、じんわり込み上げてくるものがありました。
oniagain10ギャラリーもまたマサカリ。
oniagain13日付も変わる時間だったでしょうか。山の中、雪の中、僕たちの日常とはかけ離れた鬼の世界もまた次世代に。
oniagain12そろそろ隣の集落へと思うと降雪がえらいことになっていました‥。
スケートリンクみたいになりかけていた山道を少し進むも華麗にスリップ!道を変え再挑戦するも再びスリップ!!
これはいかんと冷えた汗を流しながらなんとか古戸まで戻ってきました。
oniagain14場の盛り上がりも雪の量に呼応するかのように最高潮に。このあと榊鬼と言う自分にとってアイドルの様な鬼の出番が控えていることは知っていましたが‥、残念ですがそろそろ潮時なのかもしれません。oniagain07人の里まで戻れるのか、あるいは深入りしすぎたのか、なるようになるさと時速10キロほどの加速でじりじりと街の灯りへ。
遠のいていく祭囃子、音無き雪世界、徐々に灯り始める街灯、コンビニ。
oniagain05伝統やしきたりと呼ばれるものが時代や利便性といった都合に懐柔され村おこしの客寄せイベントに変化を余儀なくされる中で、この一見理不尽とも思える鬼と人との真夜中の雪宴はどうか変わることなく受け継がれていってほしいと思うのでした。

その後えっちらおっちらなんとか無事に家路に付くことができましたが、頭の中は懲りずの三度目の訪問を静かに決意。完全に魅入られております。

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