つい先日、長年使っていたケーキ皿がシンクで真っ二つになってしまいました。白くて大きなお気に入り。金継ぎでも修復不能な魂までも砕く一撃。
これは仕方ない、そしていい機会、ということで本当に久しぶりに益子までやってきました。

何度か来たことのある益子はいい意味で相変わらずの印象。素朴な空気と用の美。
そして何と今回は初めての祝日旅。普段は定休日のかぶる、濱田庄司記念益子参考館をついに訪れました。

いきなりバーナードリーチとの共演。正直渋い器の本当の価値や美についてきちんと理解を持っているのかといえば、自分基準でかっこいいか否かくらいのものでしかないのですが、古い民家や蔵を改築した展示場の雰囲気とあいまって凄みのようなものを感じた気がします。

また館内には濱田庄司がインスピレーションを受けた世界の民芸品も無数置かれていて、それがまた不思議な調和を生み出しているのです!
特に琉球とメキシコのエキゾチックな雰囲気と調和が印象的でした。


作品だけでなく、様々な逸話で有名な濱田庄司ですが、バーナードリーチを含めた釉のエピソードが凄く好きです。
皿の完成、命を吹き込むまでのわずか15秒の作業と、その境地に至るまでの60年。

敷地の奥には今も使われる登り窯があり、改めて自分自身の仕事、そして全ての人と食事を結びつける器というものがいかに生まれてくるのかを知ることができ、学びの多い滞在でありました。


突如現れたストレイシープ。イカしてるぜ

火と土が交わる場所、竃には古から神が宿るとされている。
初めて陶器を焼いた人はどんな気持ちになったのでしょうか。


もちろんショッピングも忘れずに。
不動の守護神、益子ポン太にまずはご挨拶。山羊にもご挨拶。
ところが肝心のケーキ皿はこれといった出会いが残念ながらなく、格安で売られていた遮光式土偶と埴輪を購入し帰路に。
どうしても諦めきれずに、中心地から少し離れたpejiteさんに立ち寄り、ようやくここで納得の一皿を購入。渋い青と緑の真ん中辺り、そんな色合いに惚れました。
ケーキのお皿はランダムに選んでいますが、偶然新しいお皿で出てきたら時に、この話を思い出していただけたら嬉しいです。一生懸命選びました。

また、蛇足ですが埴輪&土偶も店内のどこかに潜んでいます。ご縁があれば嬉しいです。。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください