超不定期になってしまっていますが九州旅のお話を少しさせてください。
空港で夜を明かし、朝日とともに飛び立ったフライトは福岡へ。そこから西へ長崎、翌日には今度は東へ大分という変則極まりないルートを描いてしまったこの旅。
いわば北九州をトライアングルを描くような旅路と相成ったわけですが、ここで一県忘れちゃいませんか。

それは佐賀。
少々微妙なポジションに位置するこの県を旅したい。そう思いながらも今ひとつ最初の一歩をどう踏み込むか計り兼ねていました。呼子のイカ?吉野ケ里遺跡??それよりも僕には会いたい人がいたことを思い出しました。

かつてご近所白楽でie+という名前で雑貨屋さんを営んでいたツリさん。
あまり綱島で自営業のアミーゴがいなかった自分にとって白楽の個性的な皆さんが営む素敵なお店の仲間に入れてもらえたことは、当時本当に心強くて嬉しかったのです。
あれから何年経ったのでしょうか。
震災後、移住を決意されて、そしてその後、ずっとどんな暮らしをしてらっしゃるのだろうと気になっていたのです。

博多ラーメンをすすった後決心して、お久しぶりっす、実は今九州。。と小学生並みのアポイントをメールで送ったところまさかの快諾。
二度、高速で道を間違え、はるばる訪れた場所は山の中。
有名な器の聖地、有田を訪れました。

集落よりさらに奥へ、山の中。
ツリさんのお宅はそこにありました。

久しぶりの再会!!アミーゴは相変わらず元気、いや、以前よりイキイキとしているじゃないですか。

旦那さんの営む木工家具のアトリエの併設された、静かで木漏れ日の優しい一軒家。

メタル好きのご主人とワンコとツリさんで美味しいコーヒーをいただきながら近況報告などを。
ゆっくりと流れる時間。
便利不便を超えた世界で、自分なりの価値観をしっかり持って豊かに暮らす人を僕は本当に尊敬します。

まだまだゆっくりとおしゃべりを楽しみたかったのですが、この後長崎県にある島に行くフェリーの時間の関係で、早々においとま。一箇所だけ観光をして出発することになりました。
本当に笑っちゃうくらいにセカセカしております。


目指す場所は陶山神社。
狛犬、灯篭、鳥居、などなど。あらゆるものが陶器で出来ている、器の里、有田ならではの不思議な神社なのです。


セラミカル!


こんなとこまでセラミカル!!

そしてなんとお忙しい中、わざわざツリさんもガイドとして付いてきてくれました。
さすが有田人。キレ味鋭い解説に僕も陶器世界のトリコになってしまいました。
曰く、神社も熱いけどその手前にあるJR九州、佐世保線が境内をノンストップで突っ切るのを階段の下から眺めるのが実にオツなのですと、超マニアックなオススメをいただきました。これは実に見たい!

なんて思っていたらうっかり上段にいる時に一時間に一本くらいと言われていた電車がブーンと滑走。無念!

こちら神殿の神社扁額。お皿に見えますがお皿にあらず。

ツルツルしているだけでなくそのお顔もどこか大陸の香りがする獅子。
韓国の釜山はもうすぐそこ。上海だって東京より近いのではないでしょうか。
国家という枠を超えて直線上の距離が文化の距離だとしたら、世界は今までとはまた異なる、実に興味深い姿を見せてくれるのかもしれません。
深呼吸すると潮の香り。海の向こうのアジアはもうすぐそこです。

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