最近休日の度に遠出が続いたpointweatherカフェ部。慢性的な疲労に悩まされている我々、出かけるだけでも気合が必要なのに、週末お店からそのまま夜行バスで出かけ、挙句また夜行バスで帰る日々。。
落ち着け、人生はまだまだ長い。海水浴して温泉でも入ってゆっくりする、夏の勢いに逆らわずにその暑い波を緩やかに乗りこなす、柔よく剛を制す。そんな時間の使い方をしてみましょうか。
散歩のようにドライブして伊豆箱根、ゆっくりして帰ってこよう。

そんなわけで海パンにタオル枕元に置いて、さぁ目覚めてみると鬼のような低気圧、というか台風?叩きつけるような雨が降ったと思ったら一瞬晴れたりと不安定。連日の猛暑を想定していたので、拗らせた海水欲とどう向き合ったらいいのかわからないまま家を出発しました。。

おとなしく家で過ごせばいいのに。。

結論から言うと熱海で交通警察に捕まりました。右折専用レーンから真っ直ぐ進んだとかなんとか。。先日人生初のゴールド免許取得してから実に2,3ヶ月。大切にしていきたい宝物を早速奪われてしまった。。そんな気分です。
その後底なし沼のようなテンションで温泉浸かって。もう帰ろうかな。。みたいな気分になりましたがなんとか奮い立たせ、かんなみ仏の里美術館へ。人生に迷ったら、その時は仏です。
写真は濃霧の箱根で見かけた謎の施設(アスレチック?)。仏の里でも立体曼荼羅でもございません。

メインの阿弥陀如来は鎌倉の展示に貸し出しておられるとのことでしたが十二神将はガッツリ見応えありました。兜にそれぞれの干支の動物がちょこんと乗っているので訪れる方は要チェック。おすすめはウサギの摩虎羅大将。

さて、こちらの施設も素晴らしかったのですがそこで見かけた近隣のオススメマップで、五島列島の旅以降、ずっと気になっているマリア観音が拝観できるお寺があると知ってしまったのです。それが興聖寺さん。場所は沼津の郊外。
気がつけば今週もずぶずぶとまた遠方まで。。

マリア観音とはキリスト教の信仰が禁止されていた時代、こっそり観音様に十字架のモチーフなどを加えることで信仰の支えとしてお祈りを捧げていた像のこと。優しいお顔とは裏腹に苦難の歴史を背負ってらっしゃるのです。
こちらの観音様も額に十字のモチーフが控えめに描かれていました。

それにしてもこちらの住職は本当に博学で不思議な魅力を持った方でした。
ご自身でマリア観音についても調査、研究をされていらっしゃるようで、隠れキリシタンがこの地域に実際いた年代やご自身の見解なども聞かせてもらえて本当に有意義な時間を過ごしました。ちなみに住職の考えではこの観音様と聖母マリア様の結びつきはないのではないかと考えているとのことでした。

マリア観音について、こちらのお寺では子育て観音様として祀られているそうです。
ところで住職に懐いていた超かわいいニャンコ。お名前なんて言うんですか?とお伺いした時に、名はございません好きなように呼んであげてください。それがよろしいですとお答えいただき???となったのですがここは臨済宗、すでにこの場は禅問答だったのかと静かに戦慄いたしました。

もう一つよろしければ、、と紹介していただいたのが木戸に描かれた襖絵。
鹿が描かれているのですが、よくよくみると紅葉のところに穴が空いています。
曰く、こちらは銃の弾痕ではないかと。

夜な夜なあまりに見事に描かれすぎたためかこの鹿は絵の世界を抜け出し三次元の我々の世界で自由奔放に暮らしていたそうです。しかしこちらの世界での振る舞いがあまりに奔放すぎたため近所の猟師さんとトラブルになってしまい、挙句発砲されて慌てて絵に戻ってきた、そんな伝説があるそうです。紅葉の弾痕はこの時の名残だそうです。

世界には不思議がまだまだいっぱいありますね。。
こちらの素敵で不思議な住職とニャンコももしかしたら。。

気がついたら嵐も去りゆく気配、そして夕暮れ。いつの間にか違反切符切られたことも忘れて観音様と鹿のことで頭が一杯になっておりました。素晴らしい。
それにしてもサクッと散歩気分の伊豆旅でしたが色々な意味で随分遠くまで来てしまいました。

観音様と襖絵ご興味ある方いらっしゃしましたら、事前に連絡すれば拝観させていただけると思います。素敵な住職のお話とニャンコに会うためだけでも訪れる価値があると思います。ぜひ!

蛇足ですが日本昔ばなし、暴れ鹿で検索するとこの襖絵の話が見れたりします。こちらも併せてぜひ。

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