先日訪れた対馬の帰りに少しだけですが壱岐に立ち寄れることになりました。対馬からのフェリーと福岡へのジェットフォイルの間の乗り換え3時間ほどのリミテッド滞在。
小さな島とはいえ南北の長さは17キロ。日本という国の黎明期から大陸への玄関口として開かれていた島を巡るにはあまりに刹那です。切ない。
時に対馬からのフェリーは結構揺れると聞いていたので、ほんのり緊張していたのですがものすごい開放感。というか切符を買うときは無人でまさかの貸切もあるかと別の意味で緊張しましたが、そこは庶民の足。まいど〜みたいなやりとりが飛び交いほっこり。
おかげさまで船酔いとは無縁の一瞬で夢の中でした。

港は今日も平和。

もう本当VIP登録されているんじゃないかっていうほどに日本中でお世話になっている某格安レンタカーさん。
わずか三時間のレンタルだったのでチャリにするか考えた挙句の車チョイス。
正直島で何十年も潮風浴びたような渋い軽トラックみたいなの貸してもらえるのかなって思ったら未来からきたようなピッカピカの車を貸していただきビックリ。
うまく言えないですが時速何キロ出てますみたいなのフロントガラスに浮き出るんですよ。バックするときは衛星中継みたいな上空からの映像出るし。ブレードランナーみたいな体験です。

壱岐で一番行きたかったはらほげ地蔵。名前すごいですが、満潮時にはほぼほぼ海に浸かるという水陸両用のハイブリッド。
漁で事故に遭われた海女さんの供養をされているお地蔵さんとのこと。お地蔵さんはいつだって優しいのです。

それにしてもこの透明度。入江にはイルカと戯れることのできる施設もあるとか。素晴らしい。

小島神社は干潮時にのみ道が開かれるそうです。この時点では膝くらいの水面。じゃぶじゃぶ行けばあるいは。。
しかしはらほげといい潮の満ち引きをドラマチックに魅せてくれる島の営みはなんとも興味深い。横浜とはいえ内陸に暮らしていると月の引力を意識して暮らすことあまりないですが、ランドスケープの劇的な変化が毎日の景色の中にあるということは素晴らしいですね。
昔の人とかこの現象をどういう風に解釈していたのでしょうか。

もう一つ月にまつわる聖地、月讀神社。
ギリシャ、あるいはヒンドゥーなど多神教は3神で世界の秩序を司ることが多いように感じますが、神道もまた然り。
主神と荒ぶる神、そしてあまり主張をしない、言ってしまえば地味な存在に夜や月を司る存在、それが日本では月読なのかもしれません。
しかしこの壱岐で海の干満を意識するとその存在感はまた少し異なって感じられるようにもなってきます。
底の無いような暗闇が続く海。月を読み、星を読むことのできる者だけが旅をすることができたのではないでしょうか。

神社の裏に俗にいうパワースポットがあると張り紙がありました。言い換えれば聖域。
自分はこれまで多分人より多くそう言った土地を巡り旅してきたように思いますが、特に何か劇的な体験は正直ございません。
ただこの時、この場所で一緒に旅をしていた柚希ちゃんがちょっとえらいことですよ!!と言い出すじゃないですか。
え?なになに??と聞くと真顔でなんかすごいんです!えらいこっちゃと。
ちょっとよくわからないのですが不思議な体験でした。ぜひ事の詳細は直接スタッフまで笑。


島の中心地にある塞神社へ。いわゆる男根がどんと祀られていますね。
商店街のど真ん中。
アメノウズメ的なエロいというよりおおらかと言いますか、なんと言いますか。。


最後に少しだけ博物館へ。ここもいわゆる離島の小さな博物館を想像していくととんでもない規模に驚かされます。ものすごいデザインとデカさ!
魏志倭人伝にも登場したという一支国。その時代の出土品などを広く展示しているとのことですが残念ながら時間切れ。ここでぜひ見たかった人面石の形をしたクッキーをミュージアムショップで購入し港へ帰りました。
あっという間でしたがよき滞在でした。


最後になりましたが壱岐でお土産に買って帰ったカレーをアレンジして柚子と蜂蜜のキーマカレーを作りました。
柑橘の優しい香りが食欲をそそります。ぜひお試しください!

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