3月の5日より内藤直樹さんの写真の展示を開催します。
料理家であり写真家、そのマルチな才能もさることながらスルスルっとその土地の空気や風土に溶け込む人の器が凄い内藤さん。パプアからスリランカ、一筋縄ではいかない土地での日々の話を聞くたびに好奇心がむくむくと湧いてきます。
そんな旅多き人生の中から今のスパイス生活の起点になっているスリランカの日々の写真を今回展示させてもらうことになりました。
旅好き、カレー好きの方は是非遊びにいらしてください。

土日のお昼は混み合うことが多いので夕方からの方がゆっくり見てもらうことができると思います。本人もほぼほぼ在廊!
以下プロフィールと展示の紹介になります。


内藤直樹。
1988年兵庫生まれ。
大学卒業後、食品メーカーに就職。
退職後、東南アジア、ネパール、インドをバックパッカーとして周り、様々な環境下で生きる人の地力に惹かれる。
青年海外協力隊に参加。パプアニューギニアのマヌス州コミュニティ開発局赴任、村落部で活動。帰国後、日本でフレンチレストランなどを経験し、スリランカに約9ヶ月滞在。The Biryani Restaurant勤務や一般家庭で暮らしを共にし帰国。
写真家、スパイス料理研究家。スパイス計画 主宰。


料理はその土地そのものを表していると多くの土地を訪ねて感じている。
歴史的背景、人々の思想、地理的要因による植生に動物の分布などが皿の上に載る。
その人々がどこから来たのか、というルーツも食生活を覗けば垣間見える。
移住しても人々の食生活がガラッと変わることなく自身の食にこだわるのは、食事が「自分たちは何者なのか」という存在の根本を支えるものではないかと想うのだ。

2018年9月〜2019年6月にかけて、3度スリランカと日本を往来した。
スリランカに生きる人々はどのような暮らしをしているのか、どこか希望めいたものが根底にはあって、目的はこの国の料理の本を作製することだった。一つの時代の一つの人のリマインダーとして、多様性の幅がまだ広いうちに今の現状を食を通して残したかった。

約9ヶ月の滞在の後、帰国をして、カタチにできず2年半以上が経過した今、制作をそろそろ何とかしたかった。
「どのような暮らしをしているのか?」という問いの底には「人が本当に生きるとは何だ?」という下地が、はっきり断定できないまでの強さで確かにずっと自分の中にあった。
その答えについても、自分なりに一つそろそろ出したかった。
滞在中の撮りためてきた写真を見返して、お寺での出来事が多いことに気付いき、その時の自分の感動も蘇ってきた。

暮らしは日常の中にあって、食べることは暮らしの中心にあり、広い意味での祈ることは恐らく誰しもが常に持っている。
スリランカでの暮らしを表現したい、そう思った時に「食」と「祈り」から、ぼくは彼らを見てきたのだと想う。

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