千葉で開催されているCHIBA FOTOに仕事の合間するっと遊びに行ってきました。
東京都を挟む、それも個人的にはほとんど用事やご縁がない葛西やお台場方面を超えていくのでこれはお出かけというよりは旅!なんて鼻息荒くしていたのですが、湾岸線に沿ってスルスル走れば一時間とちょいで会場まで到着。

天気も悪くどんより灰色の空。だがそれがいい、なんて言葉がぽろっと喉元からこぼれてしまうような、歴史と重みのある会場、そして様々なアプローチでこの土地の今や過去を巡る作品群。
ディレクターの方がサイトに文章を書いてらっしゃいますが、彼らの表現のなかに広がる、自分が経験したことのない「いつか」が、本物の記憶を刺激するためなのかもしれない。
個人的な記憶や物語でも、というか個人的な記憶や物語だからこそ、赤の他人である自分やその他大勢の人の心を揺らし得るのかもしれません。
どこまで赤裸々にあるいはその前後を考えさせる余白を持っているか。
様々なことを考えさせられる少しフックの効いた作品が多かったように思いました。
全て見きれた訳ではないですが、僕の推しは北井一夫さん。川内倫子さん、清水裕貴さん、横場久美さん。

また小説や年表といったもう一つの表現を会場で配布したり、会場に大胆に散りばめられた鏡、映り込む自分を見ることで、会場とそれを見ている側がすごく密接な関係性を感じることがありました。
日本の隅々にまで溢れ出した芸術祭。横浜以外は部外者としてへーこんな場所あるんだーなんて言って通り過ぎてしまうことが多いように思いますが、どこか横浜と似ている表裏一体のベッドタウン千葉で起きた物語に強く惹きつけられた気がします。
個性のない街なんてないし、いつの日だって奇跡のような瞬間の積み重ね。

最後にスタッフの方、シニアの方から若い衆までびっくりするくらい丁寧で親切な対応、ありがとうございます。会場の場所を聞くと案内しますよと言ってくれたり、オススメの展示ありますかなんて雑談にも気持ちよく応じてくれて嬉しかった。
おしゃれなウェブサイトといい隅々まで素敵なイベントでございました。

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