連休をいただき、那須へ一泊旅行へ行ってまいりました。
主に栃木、たまに茨城。
サクッと振り返ってみようと思います。
最初に訪れた最もディープな場所が岩船山。
採石場にして霊場。
日本三大地蔵の一角、着衣されてらっしゃる姿が印象深いです。冬の寒さは想像を絶するのか。しかし夏の終わりの最後の熱帯は凄まじく、一瞬で汗だるま。
そして卒塔婆の勢い。
死者を悼むという行為は同時に自分自身の喪失感にも向けられたことであると思うのです。
ものすごい数の蜘蛛の巣が張り巡らされた境内と霊場。
蝉がその網にかかってしまっていました。
悼む側がいなければ、そこにあの世や来世もまたなく、捕食され大きな循環に飲まれるか、土に還りさらに大きな循環に身を委ねるかといった話なのかもしれません。

なんて、那須までまだまだ遠いのにしみじみしていると次の目的地、藤城清治美術館へまであまり時間がないことに気がついてしまいました。
感染症の関係か、整理券を受け取らないと入場できないとのことで加速します。
すったもんだありながらもなんとか最終枠。ギリギリすぎて寺院の山門みたいな巨大な扉が閉ざされ絶望的な気持ちになりましたが無事入場。
影絵の大御所。ステンドグラスとも相性抜群。
雨の森の中、小さな教会。
こちらケロヨン。かわいい。
妖精集合、お食事会。かわいい。
ファンタジーだけでなく、震災後の東北、あるいは四国の沢マンや佐渡の清水寺といった作品もあり改めて唸らされました。
幼少の頃に天気予報だかCMだかで見たノスタルジーの光と影。
改めてリスペクトです。

その後は黒磯へ。
もう何回目の訪問かわかりませんが、SHOZO CAFEさんを中心にいわゆる地方都市の住宅街に突如現れる桁違いのオシャレエリア。
数ある雑貨屋さんやカフェ、いつも唸らされるばかりですが、特に倉庫をそのまま雑貨屋さんにしている吉田商店さんが一番のお気に入り。
昼と夜の境目、カラスの大群と家路を急ぐ子供ときらびやかなショップ。
不思議不思議。


那須を語る上で欠かせないのが温泉。個人的には春に訪れた、天狗の湯で有名な北温泉に再度!と思ったのですがそこは山の中。今回は業界では有名な玉藻前の伝説残る、殺生石の近くの鹿の湯さんへ。
お風呂相撲番付、関脇の猛者。白濁の雰囲気良し。
オシャレ銭湯より断然ヒノキの白濁湯治場系の方が好みです。
シャンプー石鹸不可。マイベストは44度。

お風呂


ところで、普段強行日帰りが基本の栃木で一泊かますのは奇跡の無料宿泊券を偶然いただいたからなのです。おかんに感謝。
コテージという特殊すぎて戸惑う物件に初の宿泊。どでかいソファやベッド5個もあったりして明らかにオーバースペック。お風呂は勝手に喋り出すし戸惑いまくり。
しかしダサいパジャマでうかれて家中さまよったりするのがなぜか楽しい。

暖炉とかウッドデッキとかあるのにどう接していいのかわからなく、なんとなくテレビ見たりお風呂はいったりしているうちにいつの間にかスヤスヤと。
それでも森の中で、耳を済ませば鳥や虫の声が聞こえてくる世界でまどろむ幸せ。

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