10月28日より始まる永島岳志さんの写真展、Snap Away Before Chillのお知らせです。
友人の友人のまた友人が御近所にお住いのハイセンスフォトトラベラーだったという奇跡にまず感謝。
数年にわたる世界旅の記録から今回はマニアックに中央アジアをフィーチャリング。
コンセプト、そしてタイトルから思い浮かぶ冷たくそして鋭い情景。曰く冷え込む前に撮れ、です。
お楽しみに!
以下頂いた序文を。
2010年、11月。
中国の西端からイルケシュタム峠を越えて
僕は旧ソ連圏に足を踏み入れた。
キルギスでシャウルマの味を知り
カザフスタンでは氷上で鳩が足を滑らせた。
ウズベキスタンでの年越しはとても静かで
トルクメニスタンの砂漠は真っ赤に燃えていた。
アルメニアにはリダという面倒見のよい女性がいて
ナゴルノ・カラバフでは毎夜小さな宴が開かれた。
かじかむ指で、カメラのシャッターを切ってゆく
僕の身体に、ささやかな記憶がひとつひとつ刻まれてゆく。
そしてグルジア。
ようやく出合った黒海が、冬の季節の終わりを告げていた。