mindanao 急ですが明日10日より、森佑一さんの写真の展示を行うことになりました!
キリスト教徒、イスラム教徒の争いが絶えないフィリピン南部ミンダナオ島。
小さな国の、小さな島でなぜ争いが起きて止まらないのか。この二つの宗教、啓典の民はどうして手を取り合うことができないのか。

スペイン、アメリカと共に上陸したキリスト教、そしてミンダナオ土着のイスラム。
アブ・サヤフの足取りを追うと、それは遥か中東のテロ組織へたどり着きます。
殺戮と解放の境界線はどこだったのか。
深刻さが連鎖するマラウィ市の写真とルポの展示になります。
以下本人の解説とプロフィールになります。
セブ島、ボラカイ島、パラワン島など美しい島々が連なるフィリピン。成田から首都マニラまでの フライトは 5 時間足らず。時差も 1 時間で、日本人にとっては気軽にリゾート気分を味わえる身近な 国の一つです。
しかし、そんなフィリピンの南部に位置するミンダナオ島マラウィ市で、2017 年 5 月に政府軍と過 激派組織の間で大規模な戦闘が発生し、終息宣言が出されるまでのおよそ 5 カ月間に 1000 人以上が 死亡し、40 万人以上が避難生活を余儀なくされたことをご存知でしょうか。 今回の写真展を通して、日本人にとって身近なフィリピンの抱える問題について、少しでも皆さん に知って頂けると幸いです。

以下、ミンダナオの紛争の歴史の要約です

フィリピンでは、16 世紀に入りスペインによる植民地化が始まり、多くの島々 が征服され、キリスト教への改宗が進んだ。しかしそれ以前に、すでにフィリピ ン南部を中心にイスラム教が広がっていたらしい。
スペインはその地域にも入植 を試みたが激しい抵抗に遭い、ついには征服を断念。それ以降、アメリカに統治 されたり、日本軍に占領される時代もあったが、イスラム勢力の抵抗は続いた。

1960 年代以降、ミンダナオ島を中心にイスラム地域の分離独立の機運が高まり、 反政府イスラム勢力とフィリピン政府との間で戦闘が勃発。40 年以上にわたり内 戦が続いてきた。
その間、内戦を終結させるため、政府と反政府組織の代表によ る和平交渉も行われてきたが思うように進展せず、反対に、過激思想に傾倒する グループが、反政府組織から派生していった。

マウテグループやアブサヤフといった、中東で台頭していた IS をはじめとする 過激派組織に忠誠を誓う組織がマラウィ市を占拠し、政府軍との大規模な戦闘へ と突入したのは 2017 年 5 月 23 日のことだ。

それに対しドゥテルテ大統領はすぐ さまミンダナオ島全体に戒厳令を敷いた。

森佑一(もり・ゆういち)
1985年2月25日香川県生まれ。2012年1月よりドキュメンタリー写真家として活動を始め、同年5月にフォトジャーナリズム月刊誌デイズジャパン主催のワークショップに参加。

これまでに日本国内で、東日本大震災被災地、市民デモ、広島、長崎、沖縄などを撮影。現在は活動範囲を海外に広げ、平和や戦争、難民をテーマに取材や撮影を行なっている。

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