巷で賛否両論を巻き起こしているexpo2025,大阪関西万博。
膨れ上がる税金の無駄遣い、工事のグダグダ、あるいは利権と中抜きの跋扈する腐敗の象徴としてメディアで叩かれていた万博ですが、やはり自分の足で訪れ、自分の目で見て、自分自身で考えたいと思い、思い切ってチケットを取ってみました。
そもそも万博というコンテンツ自体が終わってしまっているのか。
高度経済成長を経て飛躍的に豊かになった我々に決定的に欠けている幸せになったという実感。
便利になったが分断されたと肌感覚で感じるこの時代に提示する未来。
そして自分の国や立ち位置を当たり前に優先する時代に他の国、他の民族との繋がりや関係性をどのように感じることができるのか。
グローバル化するほど、地球という惑星に暮らす人類という一つの人種という考え方を持てなくなってきている我々。せめて新しい世代にはもっと柔らかな考え方を持てるように。ミャクミャクに色々お話を聞いてみようと思うのでした。
わりとポジティブな感じで挑みますと書きましたが、実は色々だるいと感じることもありまして。。皆が感じているのかなとも思うのですが、パビリオンの予約システム。これがえぐい。
事前予約、初日は第五希望まで書いて全部ハズレ。三日前に行われる早いもの勝ちの予約も1時間半前から準備しておいたにも関わらずほぼ全滅。
今や大人気コンテンツなので予約が取れないのは仕方ないけど、チケット買ってからしか予約できないのには閉口でした。
当日予約に望みを託しほぼほぼ白紙で入場ゲートをくぐったのでありました。
予約もほとんどない状況そもそもどこに行けばいいのか。いきなり広大な会場をなんとなく漂う我々。しかも天気はギラギラの猛暑。
しばしの家族流浪を経て、ようやく事前に評判がよく、比較的空いていたハンガリーのパビリオンに並ぶことにしました。
これがよかった!しかもものすごく。
実質歌のライブを聴く一択なのですが、暗がりの中しばらく歌姫ロボットが歌に合わせてパフォーマンスするのかと思っていたら。。モノホンの人間でした。素晴らしい。
続いて東欧繋がりでポーランド。こちらはハンガリーと趣を異にして、深い自然と深い関係を築いてきた伝統とテクノロジーを駆使した現代アート。中でもショパンの曲に合わせたアニメーションは心が洗われました。噂によると生ピアノコンサートも夜に行われているとか。見たい。。
続いて早い者勝ち予約で最後の最後でとれたタイ。
これ今気が付いたのですがお寺の形したパビリオン、半分鏡の反射だったんですね笑。
気になったのはひたすらタイご飯とハーブのコンテンツ。ご飯ここで食べればよかった。。映像ではおもむろに視界の人が激しく踊り出しびっくり。しかも何故か阿波踊り?とコラボ。
100近くあるパビリオンの中でも人気top3に入るnull2(ヌルヌル)。こちらは当日に予約が取れての入場。ここら辺から当日予約の取り方がようやくわかってきた次第。
これまでの国ごとのパビリオンと違いシグニチャーパビリオンはそれぞれ担当するアーティストや学者が自分自身で命とその未来について考え展示を構築する特殊なパビリオン。
展示は、なんというかヌルヌル、テカテカしていました。
AIが自動育成した無限に広がる細胞よりも鑑賞後に展示してあった落合陽一さんの参考資料の翡翠に書かれていたテキスト、地球の結晶化した記憶、翡翠は地球が結晶化したうちに語る、触れられたる記憶である。という言葉が僕はとても余韻に残りました。
ここからトルクメニスタン、ブラジル、ポルトガル、UAEと怒涛の鑑賞ラッシュ。トルクメニスタンは旅に詳しい人なら分かると思いますが中央アジアの独裁国家。まだまだ道のベールに包まれている彼の国を垣間見ることができて興味深い。民族衣装を試着できるのが個人的には楽しかった。
ブラジルはアートに全振りしているような前衛的な作品と映像。ここではアマゾンに暮らす先住民族のボディペイント体験が面白かったです。やはりただ鑑賞するのではなく実際に自分自身が体験できる。ここが今のデジタルとリアルの分水嶺なのかもしれません。大満足。
ポルトガルは、日本語の中にはポルトガル語がルーツになっている言葉多いんですよと。なるほどと。
最後にUAE。今回中東の力の入れ方がすごいと評判。自分もパブリックイメージをなぞるようなパビリオンが多いのかなと思っていましたがすごくセンスのよろしい未来のオアシスのような空間。お土産も悩んで悩んで買わなかったけれど棗椰子Tシャツかっこよかったっす。お隣のカタール館では何やら宴が始まっておりました。
ここでもう一つ当日予約の取れたシグニチャーパビリオン、いのちの未来へ。
実は個人的に一番に訪問したいと思っていたパビリオンだったのです。
人間が記憶をアンドロイドに託していき、肉体の限界を超えていく未来。
プロデューサーの石黒さんの描く未来はSFなのかすぐそこにある未来なのか。最後の方はディストピア感がありましたが自分自身が選択を迫られることがあるとしたら、一体何を選択するのだろうかと考えさせられました。
日も傾き、大屋根リングに夕日を眺める人が押し寄せている間にバルト、アルジェリア、そして単独のパビリオンを持たない国々が集うコモンズというエリアを探索。これが本当に面白い。翌日もこのコモンズ探索にハマりふらふら会場を彷徨っていました。ざっくり印象に残ったのはエチオピア、グァテマラ、キルギス。好きな国ばかりです。
楽しみにしていた噴水、ドローンのショーは諸事情でお休み。ようやく暑さもおさまった会場をぶらぶらと散策しながら長い長い初日を終えたのでありました。
















































