嬉しいおしらせです!
仲良くしていただいている写真家であり、研究者の佐藤文則さんから手製本のろっこく、そしてダンシングブードゥーをお店に置かせてもらうことになりました!

ろっこくは東京から北東、震災の被災地に伸びる国道6号線上の通称。
放射能に汚染され故郷を離れなくてはいけなくなってしまった人々を取材する中で佐藤さんが運命的に出会ういくつもの物語が織り込まれた写真集です。

目を凝らさないと見えないようにカモフラージュされた痛みや不条理、あるいは沈黙を強制された幾多もの差別による苦しみ。
首都圏と原発を繋ぐ送電線上、国道6号線上にそれらはシミのように滲み、侵食していると知りました。
それは写真だけでなく、手製本ならではのコラージュやギミックを通してもヒリヒリと伝わってきます。

僕の住む街に原発がないということも含めて、誰かのリスクの上で今の暮らしが成り立っているのか。支配と搾取のような露骨な構図でなくても、安心と不安、多数派と少数派の数の理論、ばら撒かれる大きなお金による分断。
見えないということは、もしかしたら見ないようにしているからなのかもしれないと自分自身を顧みる時間になりました。

嬉しいことにもう一冊!
佐藤さんが報道写真家として何度も滞在していたハイチ。そこで出会ったブードゥーを巡るフィールドワークと解説、また同時に全く未知の国、ハイチで佐藤さんがいかに現地の人々や精霊と出会い、そして何を考えて感じたのかが知れる興味深い旅行記でもある一冊。そしてもちろん写真も超かっこいい!

日常の中のブードゥー。特別な日に神頼みをする我々のそれとは異なり、混沌の様相の政治、圧倒的な貧困を乗り切る術として祈り、歌と踊り、そして憑依が存在する世界の話は考えさせられるだけでなく、とてつもない魅力を秘めていると思うのでした。

昔、ブラジルのサルバドールで体験したカントンブレやカポエラと同じく奴隷貿易にルーツを持つ海を超えた精霊信仰。そもそもトランスとは何なのか。人は神や精霊を一時的に宿すことのできる器になることができる存在なのか。オカルトでしょと片付けるには世界中様々な国にシャーマンや巫女は存在する。とても興味深いです。

自分自身が子供の頃、隣の島のプエルトリコで暮らしていたこともあるのか、淡い思い出の中にある南国の楽園が持つ神秘的な側面に改めて惹かれる一冊でした。
お店に置かせてもらっているのでご興味のある方はぜひ。

こちらは写真仲間の龍神さんからお店に写真集、kushtiを置かせてもらいました!嬉しい!
kushtiはインド相撲?レスリングのような格闘技。その道場を丁寧に取材したこの作品は、ナショジオのコンペの大賞を受賞し品川のキャノンでも展示した超力作なのです。
表紙の泥兄さんの後頭部がかっこいい。
インドだけでなく世界を巡りながら、ドキュメンタリーを撮り続けている龍神さんはとてもかっこよく、いつも刺激を受けています。
欲を言えば道場で戦っている龍神さんも見てみたかった。。
こちらもぜひ手に取ってご覧になってみてください。龍神さんのサイトからも購入できますのでぜひ!

 

 

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