季節が夏から秋に移り始める頃、愛知県、豊田を流れる矢作川にかかる豊田大橋の下で繰り広げられる橋の下音楽祭をご存知でしょうか。
turtle islandが主催するこのフェスが面白いのは参加するアーティストをいわゆる有名か否かで決めず、また特定のジャンルで縛ることなく、面白いか、かっこいいかだけを判断基準に集まった感じがすごく素敵なのです。
事実、僕が訪れた日もヘッドライナー含めて知らない方ばかりでしたが全て良かった。
お客さんもご贔屓、知っているアーティストだけ盛り上がるのではなく、なんでも楽しんでやろうという気概がひしひしと伝わってかっこいいのです。

またその世界観もぶっ飛んでおります。
竹や布を使った、江戸あたりに時間超えした雰囲気とブレードランナー的な近未来感がガッツリ混じり合い。その感覚は出演するアーティストのジャンルにも同じことがいえて、ゴリゴリのハードコアパンクから人形劇一座と歌う弾き語り、見たことのない楽器を使う実験的な音楽、ラップ、民謡、獅子舞やバロンまで実に多様。

タージマハルとか目指して旅するもの楽しいけど、むしろ印象深いのは観光地より、そこに至るまでの景色や空気、食事やすれ違う人々との出会いと別れなのではないかと思うのです。
聞こえてくる音楽はなんでも楽しんでやろう。
橋の下を彷徨い、踊る時、その感覚は旅の中にいる感覚ととても近いものがあると思うのでした。

去年に都築友達にも出会う。共に参加していた熊と戯れ幸せそう。

角銅真実さんと久土’N’茶谷さんが個人的にはベストアクトでした。
特に久土’N’茶谷さんはこのテンションで還暦を迎えていらっしゃるとのこと。
飛ばしすぎてアンプが壊れておりました。

音楽だけでなく物販や食堂も実に豊かなのですが、今回はなんと写真館に挑戦!
しかもただの写真館ではなくガラスにプリントする湿板写真。
ペータ湿板写真館さん。

今回は特別に現像の様子も見せてくださり大満足。液体のために移動暗室にはエアコンが効き、そしてご本人は外で最高の笑顔で汗かいて撮影されている。最高ですね。
完成は後日送ってくださるということで楽しみ!

三日間だけの橋の下の怪しい市に灯がともり、お客さんも妖怪も余力を残さないように振り絞るように踊り狂う。
パンクのお姉さんからふんどしのおっさん、ヒッピーのおじいさんから赤ちゃんまでその日を楽しむというシンプルでポジティブな目標を掲げる日があったことに感謝。
そしてまた来年。

こちらが後日ペータさんが送って下さった湿板写真。最高の思い出!

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