基本カレーを作って、食べていただいて、また作ってと割と単調になりがちな日々。そんな中でやはり彩りがあり、我々が一番ウキウキするのがお客さんとのおしゃべり、かもしれません笑。
旅や写真、音楽などはもちろん自分が全く知らなかった世界で活躍されている方のお話を聞かせてもらうことがとても楽しく、お客さんが帰られた後でもスタッフ一同で興味深かったねぇ。深かったねぇ。としんみりお話を肴にまた語りが始まったりしています。
そんな仲良くしてもらっているお客さんの一人がアリサさん。
随分前になりますがお店にフリーペーパーを持ってきてくださって、それ以来連載を重ねて今回遂にno.9。
メインのコラムとおすすめの本、そして一推しの曲が載っていたりして読み応えあり。
読んでいると、いつの間にかどこか霧の漂う山の中に迷い込んだような少し浮世離れしたテーマと透明感のある視点、そしてスパイスになっているユーモア。毎回楽しみに僕も読ませてもらっています。
すごくおしゃれなアリサさんですがフリーペーパーを書き始めたきっかけは三年前に患った血液癌。リンパから始まり内臓に転移、ステージ4からの戦いだったそうです。
お店で初めてお会いした時も今とは全く違う、病の真っ只中だったと記憶しています。
それでも、そんな時だからこそ表現を始めてみたのですと真っ直ぐに語ってくれたアリサさんはとてもかっこよかったことを今でも僕は覚えています。
本当に勇気が必要な瞬間っていうのは、高い山に登るとか深い海に潜るみたいな話ではなく、不意にやってくるこういった不条理と覚悟を持って向き合えるかなのかと思いました。
月日は巡って、アリサさんの抗がん剤治療を頑張ったおかげで回復。フリーペーパーはお店だけでなく病院でも掲示されていたそうです。すごい。
お店でもレジの前にいつも置かせてもらっているので読んでるよって方多いと思います。
ちょうどタウンニュースにも掲載(トップ記事!)されたそうなので、まだ読んだことないよという方はぜひ!