先日ふわっと北東へ。いわゆる下総、常磐と言われる土地は横浜からそこまで遠くないにも関わらずほぼほぼ未踏の地。最終目的地を銚子に定め軽いドライブ気分で出発したのですが、まぁ遠い。
到着時にはお日様はすでに水平線の下。
おまけにその日は悪天候。大海原から叩きつけるように吹いてくる突風は比喩でなく体がずずずっと動くほど。とんでもねぇ話です。
その道中、ぜひ寄りたいなと思っていた場所が二つ。
そのうち一つ、香取神宮。下総国の一宮、国譲りのエピソードでも有名なフツヌシを祭神とする由緒ある場所。
季節はとっくに春のはずなのに降ってくるのはまさかの雪!
しかしそれは勝手に僕の中でイメージする香取神宮の凛としたイメージ。鼻息が荒くなります。
国譲りとはなんだったのか、大陸から来た人々とそれ以前からこの島国に暮らしていた人々の支配をかけた争いだったのか、あるいはもっと深く複雑な何かなのか。
何れにせよフォーカスされる神々が太陽や海といったものから武を司るフツヌシやタケミカヅチに移行していくことは逆らい難い大きな時代の流れのようなものを感じるようにも思います。
また香取神宮と鹿島神宮が当時異国だった蝦夷と境界線の地に祀られていることも政治的な意味合いがあるようにも。
もう一点興味深かったのが要石。以前訪れた鹿島神宮にもあったこの石、表面に出ている部位は極々一部で、地中にはとんでもない質量の大石が埋まっていて、その大石が楔になり地震を防いでいると言われています。
この要石でナマズを抑え込み地震を抑え込んでいるとされています。
科学が未だない時代、人知を超える自然の力を想像力で説明する。そういった発想力が生み出す物語が僕は大好きです。
もう一つ、今回訪れたかった神社が大杉神社。
地元が茨城というお客さんに店長さん好きそう。。と教えていただいた、どこか日光を思うようなド派手な社。
大杉信仰、そして天狗信仰だけでもパンチ力すごいのですが、勝馬神社なる競馬限定のご利益を約束してくれる小さな社も併設。絵馬に書かれている言葉の意味はわからないけど凄い迫力。
昔、池袋の駅前で一攫千金の馬券を格安で譲ってあげると夢のような話をいただいたことがありました。野毛で緊張しながら換金所に持っていくと当たり前のように外れ馬券。
デビュー前から負けたことにより、一生ギャンブルなんてやらんと固く心に誓ったのですが、まだまだ世の中はスリルとロマンに満ちています。
細かいところだと男子トイレも凄かった。鳳凰の部屋、付喪神の部屋などそれぞれの個室が名札付き。落ち着かないほどに豪華絢爛。
こちらは弓矢おみくじ。ひいたおみくじを的に向かって射抜くことができる模様。なぜってのはひとまず置いておいて。
こちらは天空に浮かぶお賽銭。ダンクなどせず粛々とフリースローで。
お守りの数もハンパない。森羅万象の災い、もはや恐るに足らず。
中でも素通りできなかったのが悪縁切りの人形。。祈りなのか呪術なのか。縁を切るというより息の根を止めにきそうなビジュアル、穏やかじゃない。値段もそこそこしますね。