ここ最近よく訪れる街とははてどこだろうと考えると、おそらくそれは断トツでお銀座。そんな誰も全く興味の無い私的な統計結果を突如発表させて頂きます。
IPO meets zagin。おそれ多いです。
丸の内と並んで最もご縁が生まれることは無いだろうと思っていたこの街ですが、ニコン、キャノン、ソニー、そして数々のギャラリー。新宿と比べても全く遜色のない写真展示の数々。完全に魅入られております。
強いて言えば、他の街と違って大きな美術館が無いのが少し残念ではあるのですが、写真展巡りの際、ふわっと寄せてもらっているのがpola museum anexさん。
先日訪れた本の中の世界、ブックスカルプチャーの展示もそうでしたが、それほど大きな展示スペースにもかかわらず、こんな感じなのかな、と予想して訪れる僕の想像を大きく超えた空間を作り出してくれていて。
その広がりは旅と同じで時に窮屈で限界を感じている世界が、自分自身が作り出した思い込みの産物でしかなく、想像力が本来持つ、やさしさのような希望を感じさせてくれることがあったりします。
今回はただいま展示中のチームラボによるcrystal universeとその前に行われていた西鼻清順によるウルトラ植物博覧会の写真をいくつかぱらぱらと。
とてもギャラクティカでございます。
いつも技術の最先端を駆使して星空のような空間を演出してくれるチームラボさん。しかしあえて一言申し上げさせてもらうと、エレメントをユニバースに向かいスワイプして宇宙を構成します。そして宇宙は絶対的に創造されつつも観覧者中心にも創造され、この空間に入った観覧者は光と一体になるのです。
といった説明がどうもいまひとつわからなくて。。
なのでいつもすげー。きれー。とか言いながらちかちかし続ける世界を見て興奮しているのですが、コンセプトをもっと明確に理解する事で僕の脳にもビッグバン的なさらなる衝撃が走るのかもしれません。
ミラーボールの内側に迷い込んだような世界。
コスモを感じたい人は是非。
変わってこちらは8月半ばまで開催されていたウルトラ植物博覧会。そら植物園代表のプラントハンターという実に魅力的な仕事をしている西鼻清順さんの選ぶ一筋縄ではいかない珍しい植物をずらりと並べる、チームラボとはある意味対極の土の匂いがする展示でした。
写真はpachypodium enigmaticum マダガスカル生まれ。和名はまだ無いそうです。
この一癖も二癖もあるメンバーの中で、数少ない野生の中で見たことのある植物、ウツボカズラ。
その中でも最大種、ネペンテス・トランカータ。野ねずみなどの哺乳類すら捕食するという。。なぜかよく好きそうだねと言われるサボテン。まぁ好きなんですけれども。
wikiによると南蛮人によって持ち込まれたウチワサボテンの切り口を石鹸代わりに使ったことからシャボン体、そしてサボテンになったとのことです。伊豆シャボテン公園の謎が今日融解しました。斑入り石化杉。ディープかつフリーキーな世界です。
こちらはユッカ。業界では人気の品種らしいですが、なるほどそれもうなずけます。閑静な住宅街のつつましやかな我が家の庭がデレク・ジャーマン化しそうな、不謹慎ともいえる存在感。バナナではありませんでした。お味はわかりませんが効能は不老不死だそうです。世の中広いですね。亀甲竜。とんでもないスピードでこのひょろっとしたツタが伸びるそうです。なんとなく枯山水とかの庭にもハマりそうな気も。砂漠の薔薇が満開でした。
植物とは不思議なものです。意思も魂も持たない生物。
時として増え続けるだけの無機質な存在に思えることもあれば、有機的でダイナミックな生命の円環を担うこの星の主役のように思えることも。
驕らず、そして畏敬の念を忘れずに、全ての生命の起源でもある植物の関わり方を改めて考えたいと思う今日この頃なのです。