Cafe de 鬼と唄ったのは石野卓球だったでしょうか。
昔から兆しは感じていたのですが最近自分の中でのオニ熱が激しいです。
なんというか、鬼太郎やジバニャンじゃあるまいし妖怪とかそんなもんいないっちゃいないんですが、例えば祭りの日に鬼の面をかぶって人々に畏怖を伝える存在。あるいはそういった特別な日の話でなくても、社会から逸脱した行動をとるもの、感情操作をすることができなくなり本能のままに行動してしまう存在。
一昔前の理屈や常識では縛られない現象や行動を総じて鬼として呼んでいたならそれはスーパーナチュラルな存在と一笑に付すことはできないのかもしれません。
そんな中現在に生きる鬼とお会いできる数少ない機会が愛知県の山奥深く、奥三河にあると知り急いで駆け付けてまいりました。
その名も花祭。横浜を出てから実に4時間は経ったでしょうか。孤独の一人ドライブ。新東名は夢うつつ。
そんな新東名も終点、そこから北へ、山の奥のそのまた奥。
この日、銀座でMIRRORと言うアートイベント、ポイでシリアカフェを楽しんだ後の奥三河。
圧倒的な夜の森と空一面の星空。コントラストの激しい一日です。
この日お邪魔させてもらう集落は東薗目。
民家なし、街灯なし。携帯も圏外、不安の脂汗が頬を伝う頃ぼんやりとした灯りと共に聞こえてくる笛と太鼓の音。
非常に小さな、集落のお祭り。観光客を誘致するため過剰にデコレートすることもなく地元の方が老若男女盛り上がっておりました。
一番元気のよかったおじさん。楽しくて楽しくてしょうがないのがもう波動の様にほどばしっていました。
こちらは若い衆。コロコロしていましたが凄くかっこよかった!
ちびっこも夜遅くまでダンスダンスダンス。
しかしその頭に巻く手ぬぐいを見つめて気づきました。‥鬼は??
SHOCK!!榊鬼と呼ばれる地域特有の花形の鬼がいるのですが出番はもう終わったとの事‥!!
おそらくは到着数時間前に大暴れしていたと思われる鬼の面。東薗目独特なのでしょうかふさふさの髪の毛がファンキーでたまらんです。
くつろいでる長老の皆さんに色々と鬼の話聞かせてもらいました。最初はよそ者の、しかも怪しいもじゃもじゃがなんだ突然と思われるかなと思って緊張しましたが凄く親切に色々なお話を聞かせてもらうことができました。嬉しい!
この仮面は文化14年とのこと。西暦1817年。お江戸でござるじゃないですか!
この日偶然お話を聞かせてもらった和太鼓集団、志多らのステキなお姉さん。
奥三河の生命の音をコンセプトに活動を続けてらっしゃるとのこと。
鬼とのニアミスの一件がきっかけで繋がる御縁。
日本中でライブも行われているようです。要チェック!サイトはこちらです。
いよいよお祭りも佳境に。
湯ばやし。熱湯をこのほうきでシブきまくります。
熱くて、そしてすぐ寒くなって、それでも踊って歌って。トランス状態になり皆さんが溶け合って一つのうねりになっていく感覚。すごかった。
熱湯と蒸気でホワイトアウト!
世界中でなぜ仮面は存在するのか、なぜ皆悪しき存在は角が生えるのか、グローバル化が進む世界の中で彼等の居場所はあるのだろうか。そんなことを最近ぼんやりとした時間に考えることがあります。
なんやかんや考えるよりまず現場に行けた事、熱狂と陶酔のお伽噺の様な渦の中に入れた事を誇らしく思います。
また来年、あるいは近日中にも、今度こそ鬼に会いに奥三河訪問できたらなと思います。
ところで浜松の街まで下山して、まだほかほかした気持ちでプログラムを見て気づいたんですが湯ばやしのあと茂吉鬼登場って書いてあるじゃないですか。そしてその後獅子舞で〆るとのことでした。。。二度の鬼ミス。マジっすか。