先程(?!)無事に搬入を終えました。coincidence06 ベンガル。少し展示の様子を紹介させてもらいます。

奥の畳側は、僕と山下君の写真がシャッフルされているのですが意外と特徴が分かれていて面白いです。それぞれの世界観が主張しつつも混じり合う。
ちなみに僕の写真はカラス墓地、メガネのおっさん、青い扉から何かを伺う少年、そして闇と瓦礫に埋もれていた青年です。

山ちゃんの作品はリキシャ、溢れる街ダッカ、フォロモン青年、そして混沌の路地裏に佇む少年でしょうか。また本人がいるときにそれぞれのエピソードやこぼれ話なんかを聞けたら楽しそうです。

個人的にコルカタはインドの大都市の中では一番のお気に入り。歴史的にも大英帝国が世界の覇権を握っていた時代、おそらく南アジアではこの街が政治、経済、文化、すべての中心だったのではないでしょうか。ものすごく汚いのにどこかエレガント。
僕はこの大英帝国が大嫌いなのですが、街並みに場違いなエリザベスのお気に入りのテイスト持ち込んで、そしてそれが時を得ていい感じに同化した功績にだけは感謝しなければいけないのかもしれません。
そして現在でも近郊含めると人口は1500万人に迫る勢い、活気も半端じゃないのですが、ハイダラバードやバンガロールといった新しいインドとは対照的な、どこか感じる斜陽感の色気。
気品と色気、その二つのエッセンスを覆い隠す分厚く曇ったフィルターのような雑踏と混沌。大好きです、カルカッタ。
山ちゃんのダッカ旅の話がまた実に興味深くて。幸か不幸か、いや幸だと思うのですが、僕は今までの人生で洪水にあったことがありません。
ホテルのドアから出ると川なんですよと語る山ちゃん。
それでも営みが止まるどころか濁流を跳ね退けるかのようなダッカの持つ人間力。
本当に数日しか訪れたことのないバングラ。今、アジアで一番訪れたい土地です。
そして何よりおそらくコルカタとは異なり、未だ唸る混沌の渦のど真ん中。現役の力に叩きのめされたいのです。

東と西、同じ土地にありながら宗教というイデオロギーで袂を分かつ土地。
喧騒の中のささやかな差異を感じ取っていただけたら幸いです。

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