%e5%90%8d%e7%a7%b0%e6%9c%aa%e8%a8%ad%e5%ae%9a-8938ただいま横浜は神奈川芸術劇場で行なわれている塩田千春さんの展示、鍵のかかった部屋に行ってきました。
越後妻有や各地の芸術祭でその作品を見ることは多かったのですが、単独の展示はこれが初めて、しかも地元横浜での開催ということで一日も早く訪れたくてもぞもぞした日々を送っていました。
おそらく世界の芸術祭の最高峰、ヴェネチア・ビエンナーレの日本館での展示、そしてその凱旋記念展ということで再構築されたクリムゾン一色の部屋は圧巻の一言。
鍵と扉とそしてそれらを結ぶ無限の赤い糸。
蜘蛛の巣というなまやさしいものではなく、毛細血管やシナプス、あるいは森羅万象のフローチャートを思わせる質量と迫力。
%e5%90%8d%e7%a7%b0%e6%9c%aa%e8%a8%ad%e5%ae%9a-8887白い五つの扉と
%e5%90%8d%e7%a7%b0%e6%9c%aa%e8%a8%ad%e5%ae%9a-8897それを開くための無数の鍵とを結ぶ旅。
%e5%90%8d%e7%a7%b0%e6%9c%aa%e8%a8%ad%e5%ae%9a-8882鍵から糸をたどって目的の扉に辿りつくまで一体いくつの選択肢があるのでしょうか。
すぐに修正の効く選択もあれば、目指していた場所から取り返しのつかないほどに離れていってしまう分岐もあったり。
%e5%90%8d%e7%a7%b0%e6%9c%aa%e8%a8%ad%e5%ae%9a-8900鍵をその手に持っていても、その扉に辿りつくまでの道のりは正しい判断力やタイミング、そして大きな運のようなものに左右されるものなのだとしたら。
%e5%90%8d%e7%a7%b0%e6%9c%aa%e8%a8%ad%e5%ae%9a-8892あるいは僕たちが暮らす日々の中で蓄積されていく、場所や扉や鍵に付着していく数え切れない瞬間や思い出を可視化した結果がこの粘菌の巣のような世界なのかもしれません。
%e5%90%8d%e7%a7%b0%e6%9c%aa%e8%a8%ad%e5%ae%9a-8901赤の影
%e5%90%8d%e7%a7%b0%e6%9c%aa%e8%a8%ad%e5%ae%9a-8907無限を連想する世界。そこには艶やかで美しい一面も。
%e5%90%8d%e7%a7%b0%e6%9c%aa%e8%a8%ad%e5%ae%9a-8916世界中から集められた実際に使われていた鍵たちが揺らぐ。実際に人間と数え切れない歳月を共にしてきた道具が纏う輝きに魅入られました。
%e5%90%8d%e7%a7%b0%e6%9c%aa%e8%a8%ad%e5%ae%9a-8954境界の向こう側
%e5%90%8d%e7%a7%b0%e6%9c%aa%e8%a8%ad%e5%ae%9a-8955白い人と光線
%e5%90%8d%e7%a7%b0%e6%9c%aa%e8%a8%ad%e5%ae%9a-8957展示は10月10日まで。怪しくも美しい世界へ。

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