稚内到着は結局22時。
北の幸に舌鼓を打つ間もなく泥の様に就寝。

翌朝も早々に港へ。
それにしても7月とは思えないほどの冷たく切り裂くような空気。
ぼんやりとした曇り空がコントラストを薄くした空と海を包み込みます。
ホタテうどんをかっこみながら厳冬期の様子を想像して身震い一つ。

 異国感は気温だけでなく貼ってあるポスターもまた強烈。サハリン、コルサコフといったハラショーな地名が旅心をくすぐります。

日本にとっては果ての街でも極東ロシア、サハリンにとっては最南端のさらに南。
不凍港や資源と言った大国の思惑を超えて、想いはその先にあるシベリア鉄道に。

利尻島まで二時間かかるかかからないか。
こっそりたのしみにていたノースクルージングは港を出る前にあっと言う間に夢の中。
夢航海、到着の汽笛でお目覚めです。
快適な船旅。
しかし、しかし。嗚呼、あこがれの利尻富士は生憎の霧の中でございました。

ま、そんなこともありますよね。
ということで気持ちを振るい立たせちょっとイカしたマウンテンバイクなんてお借りして。島内を行けるところまでサイクリング開始っす。
海岸沿いに走り出すと、これがまたなんとも気持ちがいいじゃないですか。
関東の海とは異なりほぼ貸切湾岸線。
案ずるな。フジが無くともコンブがおる。
そんな浜からのエールを送ってくれたような気がしないでもない利尻昆布の大群も現れました。
一枚一万と等価という噂のミリオン昆布。

そんな札束がノーガードでずらり。
かっけー!

サロベツ国立公園ど真ん中というだけあって緑は深い深い。

八ツ子と母親。
触れてしまうのではと思える距離まで近づいても人を恐れないファミリー。
ここでも利尻はノーガードでございました。
この信頼関係を築くのにどれほどの月日が必要だったのでしょうか。

気持ちよすぎるじゃ。。

野の草もノーガード。
サイクリングロードとの蜜月な関係が末永く続きますように。

 実はウニがそれほど好きではなく、礼文行きの船が出るまでのグルメタイムを如何に過ごすか迷っていたのですが、運命のような一品に巡り合うことができました。
その名も利尻ラーメン!
エビが、カキが、そして昆布が!
ミリオネラ!いやプライスレス!!
おいしゅうございました。

 僅かな滞在を終え利尻を去ることとなってしまいました。
甲板の上、白い空と黒い鳥。

お見送りはカモメズ。
普段は菓子とか食べなさそうなおっちゃんが嬉しそうに戯れてる姿が印象的でした。

次は晴天時、海抜ゼロメートルから天を衝く利尻岳の頂で会いましょう。

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