ame03ホーリーを御存知でしょうか。黄色、緑、そしてピンクなどの極彩色の粉末を日頃のもやもやと一緒にあらゆる他人にぶちまける、ビジュアル的にも強烈、そんな実にインドらしいお祭りなのです。
実は僕はこのホーリーを体験したことがありません。
衣服やカメラが粉まみれになるのは実に勘弁してほしいですが、年に一度のモンスーンのようなから騒ぎを体験してみたい。そんな好奇心が後先の面倒臭さを上回りむくむく成長してしまいました。
偶然なのか必然なのかこのタイミングでインインド。
問題はこの広い亜大陸のどこで行われているのか、あるいはどこでも行われているのか、その辺がよくわかっておらんことです。

ヒンドゥーのお祭りという事でここチャンディーガルからほど近い(地図上では)ヨガの聖地にしてガンガーの畔、有名なリシュケシュに狙いを定めました。
阿鼻叫喚の中色彩にまみれ、ガンガーで清める。これしかない、天啓のようなものをその時僕は感じたのです。そう、その時は。。
写真はチャンディーガルのホーリー屋台。味気ないとされるこのチャンディーガルでこの熱気。期待は高まります。
ame04朝は宿併設の有名なスイーツショップに男一匹でモーニング参上。
だっくだくにつけこんだ団子やケーキのようなものを注文させてもらいました。
以前食べた印象ではインドスイーツに対して瞬時に歯と脳が溶解するほどのバンランスレスな暴力的な味の印象しか持っていませんでしたが、あら不思議。
カレー食べすぎて舌がいつの間にか現地仕様に変化したのか。実に美味。カルダモンの独特の清涼感がたまりません。
しかも驚きのホーリーだから全品サービスと言う太っ腹店長の大胆なご厚意。
アメイジングインディア。アメイジングホーリー!
ame05しかしできすぎた甘味奇跡で僕のホーリーは臨界点を超えてしまいました。
翌日わざわざ出発時間を聞きに訪れたバス停ではまさかのノーバスとの答え。
そのカールしたハナ髭引っ張りたい衝動に駆られましたが。。
理屈や理由はわからない、けれどもとにかくバスはないでござるとのことです。。
ame12そんなわけで聖地できゃっきゃ言いながらサリーを着た美女と粉末を掛け合う夢は潰えました。
しかしわずかに希望も。チャンディーガルでも露店出てたし大都市ならそれなりに盛り上がっているのではないか。ならばと東行きのバスをあきらめ一路西へ。
シーク教の聖地、アムリトサルへ向かう事にしました。
ame07それにしてもこの一帯のターバン率の高さ。
ame08巻いて巻かれて。そうこうしている内にアムリトサルにやってきました。
ame09結論から言うと何かお祝いごとの雰囲気はあるんです。けど誰も粉末は投げ合っていない。トラックの荷台に武装した皆さんが乗って走る。まぁ、そんな感じです。
ame125剣の後には槍。。やはり宗教が違うのでしょうか。。
ame113アムリトサルは昔、15年前に来たことがあるのですがその時はこの街から国境を超えてパキスタンのラホールに移動し、西へ西へ進んでいきました。
ギルギットで凍死寸止めだったりクエッタで両替詐欺にあったりしたけど、本当にいい旅でした。
ame11当時からその風習があったのか否かは定かではないですが、何気なく通過したその印パ国境では毎日夕方国境を閉める儀式をしているらしく、そしてその熱気が何やら尋常じゃないとの話です。ホーリー無き今僕の心の寄り何処はこの儀式しかありません。リキシャメンに声をかけると、とにかく国境が閉まるまであまり時間がない。急げ!とのこと。夕日に向かって飛ばしておくんなまし!
写真は道中のステキ建築。
ame114で、着いてみたら時間も押してるっていうのにアホほど行列。尋常じゃないっす。。
おそらくはホーリーということで本日祝日ということでしょうか。ふんだりけったりじゃないですかと思っていると国境警備隊みたいな人がそこの外国人?ちょっと来なさいと声かけてくれて。
ame115対パキスタンのプロパガンダなのでしょうか。
うちの国こんだけ海外からのゲスト来てるんだけど。。おたくそんだけ?みたいな事を誇示するがために外国人は優先的に最前列に送り込んでくれるらしいのです。ヒゲメガネ、夕日に向かってさらに走る!
ame116そして国境到着!すんごい盛り上がり!
ヒンドィスターン!ヒンドィスターン!と連呼しております。
ame117衛兵さんも気合入りまくっています。足上げすぎてテコンドーみたいなことになっておりました。
ame118普通ならどこか気持ち悪く見てしまうこういった国力をアピールするイベントごともなんだか微笑ましく見えてしまうのもインドの魔力なのでしょうか。
ame121ハリセンかあるいはホウボウか。奇抜なターバンにもかかわらずロックスター並みの人気の衛兵の皆さん。かっこいいなー。
ame119国境無事閉鎖後は怒涛のギャラリー入り交じって記念撮影タイム。
乱世並みに入り乱れておりました。
ame120それにしても15年前、帰国してからの事や将来の事、それどころか数日先の事さえ何も考えずに西へ西へ旅していた日の事がとても愛おしく思えてきて。
何を見たとか誰と出会ったみたいなことも大切だけど、何を感じたかが結局旅の全てなのかもしれないと思うのでありました。
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am-omake03どうでもいい話ですが僕もせっかくなので衛兵さんと記念撮影と頼んだ写真がどれも本当にひどくて笑いました。ピントはともかく写す気あるのかと問いただしたい構図とタイミングに失笑。
ame122そして皆、家路に。
熱狂と太陽とパキスタンに背を向けて僕ももう少しだけ旅を続けることにします。
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