セノーテを御存知でしょうか。
メキシコはユカタン半島の広大な地底湖。
氷河期による地球規模の海水の上昇により形成されたという謎多き足下の海なのです。
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とにかく驚かされるのはその透明度。
石灰質の洞窟の上層部は真水、そして深層部は海水。
混じりあわない水と水。
上層の淡水部、そこに差し込むメキシコの強烈な日差しは不純物にさえぎられることなく光線のまま水中でゆらぎます。
まるで光のカーテン、アイスランドで見たオーロラの様に。
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はじめての淡水湖のダイビング。しかもケーブ。
さらに前回のフィリピンではまさかの酸素切れにより冥土ハーフだった私、照りつける炎天下の直下震えが止まりません。
サインも手信号ではなくトーチによるスペシャル信号。その他空気の残量がほにゃらら、泳ぎ方がほにゃらら。覚えきれるわけもなく胸がキュンキュン。
その昔、マヤの時代には多くの生贄が捧げられた神聖な土地だったというエピソードが不思議とフラッシュバック。前世っすか‥と思うほどに。
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水中にはこんなデスな看板も。お手柔らかにお願いします。
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そんな不安を溶かしてくれる淡い光の雨。召されます。
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我々一同はこの後、洞窟の奥深くへと進むのです。
海水部に到達した途端揺らぐ視界、無重力の中にそびえる巨大な鍾乳石、そして洞窟奥深くに存在する不思議な空気の満ちたホール。
色々盛り沢山な洞窟探検なのですが個人的には深く暗い水の中を進むよりも酸素尽きるまでセノーテの木漏れ日を浴びていたいなと思ったのでありました。