フジモリスト。
建築に夢を与えてくれる巨匠、藤森照信さんのこしらえたお宅を訪問しまくる夢に飢えた人間の意。
お恥ずかしながら私、最近は疲れて帰る事も多く、幼き頃に比べ夢を見ることが減ってきた気がします。
バクの如く、バクの如く。吉夢吸収。
関東近辺のドリーミーな建築にお邪魔してきました。
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デビュー作、神長官守矢史料館がいきなり超かっこいいんです。
残雪未だ深い長野県茅野市。ネパールやブータンの寺院をどこか思わせるエキゾチズム。
正面玄関を貫く両木が渋いっ!
諏訪大社の神長官の資料館と言う事もあり、大胆な御柱起用に心躍ります。
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常設は諏訪の大祭、御頭祭の様子を復元。
暗闇に浮かび上がるお供え物の動物達の剥製。
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動物を神に捧げる儀式は仏教以前のプリミティブな信仰。
どこか遠くの国の風習のようで現実感が薄い様な気もしますが、今の我々の生活もこういった先人の行いの延長線上にあると思うとなにやら厳粛な気持ちになります。
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高過庵。
ハックルベリーフィンか、あるいは鬼太郎か。
便利、不便を越えた先にある、高い所で飲むお茶は美味いという真理に迫る見事な茶室です。
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樹上茶室2号。茶室 徹。
春になると周囲のソメイヨシノが満開になり桜の海に浮かぶ船の様になるとか。うっとり‥。
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さらに高く、高く。
茶室泥船、浮遊開始。
茶のうまみはさらなる次元へ。
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そう遠くない未来、このハンモック型建築が重力の縛りから解き放たれぷかぷかと大空を漂うのではないでしょうか。
そんな妄想がますますお茶を美味しくするのでしょう。
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静岡の掛川から山道を奥へ奥へ。ねむの木学園にも行ってきました。
画集も持っているほどのファンだったのですが美術館が藤森さんの作品だったとは訪れたその時は知りませんでした。
その名もずばりドングリ。誰が見てもこりゃドングリです。
展示してある作品も素晴らしくオススメです!
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最後に先日訪れた秋野不矩美術館 。
ここに限った事ではないのですが建物の素材がまた素敵です。
漆喰、藁、産地や用途にこだわり効果的な個性を放つ石。
この美術館では途中履物をぬいで入るのですが、足元に感触が懐かしいゴザやひんやりする大理石が敷き詰められていて程よい緊張感と遊び心が同時に楽しめました。
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夢を見る我が家に夢を見る喜び。
ばかげているとかそんなの無理って思う事が現実になる瞬間が人生の醍醐味なのかもと思う今日この頃です。
願わくば自身の働くお店や永住を決める住居にもこだわりや個性、デザインや遊び心を盛り込み、そこでまた新しい夢を見れたらなと思うのでした。