ずっと気になっていたフレーズがあります。
死なない住宅。
アゲインストデスを謳う不動産とはなんぞやなんぞや。
天命反転を説く建築家荒川修作さんの掲げた言葉なのですが、実に奇妙で難解、それでいて忘れがたいフレーズです。
そんな天命反転をテーマにした一大施設、養老天命反転地を御存知でしょうか。
存在感はディズニーに勝るとも劣らない。圧倒的な非現実感。
ただ浦安と大きく異なるのはこの養老のテーマパークは何がなんだか、もうさっぱりわからんのです。
ミッキーもいなければミニーもいない。夜を彩る花火やパレードも無く、極限で似るものの家と楕円形のフィールドとよばれる謎過ぎる二つの施設が存在しておるのです。
謎が謎を呼ぶ荒川修作の世界を知るためには考えるより行動。はるばる岐阜へ行っちゃいました‥。
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入場して一発目。
いきなりですか。
オフィスが迷宮なのか迷宮がオフィスなのか。
しかも天と地は対。ダブルラビリンスでございますね。
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いや、座れないっす。
そんな安い言葉を吐いた後にはっと思うのです。
ここは極限で似るものの家、これは何か試されているのでは‥と。
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登山かと思うほどの傾斜、唐突にはじまり、終わる道。
やはりオープン以来怪我人が絶えないのか他のお客さんより目についたのがレスキュー隊員?の皆さん。
しかしこの怪我人に関しても荒川先生曰く意外と少ないなと一蹴。
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写真ではわかりにくいですがこのクレーターの中にカオスがつまっておるのです‥。
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そういえば油断していたのがトイレ。真紅の上に奇妙に折れ曲がりまくりです。
落ち着かせてたまるか。トイレはアンタッチャブルなサンクチュアリという固定観念に天命反転!
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天命反転と言えばもう一件。三鷹の天命反転住宅ですね。
月に何度か行われているお部屋見学会に参加してみました。
閑静な三鷹の住宅街にあってすでに超越気味。オーラマンション。
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中入るとさらに越。
この部屋はブランコ吊っていますが、荷物は基本天井からフックでぶら下げるとの事。
ちなみに床は斜め、ぼよんぼよんしておるのです。
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お風呂も筒型でございます。ロケットに乗って銀河旅行気分です。
無重力シャワー。いいじゃないですか!
さらに言うとトイレに扉無し、畳は円形!!
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しかし必ずしも落ち着かないのかというとそういうわけでもなく。
いささかやりすぎ感あるもののベージュ1色のステレオタイプのマンションに比べてこの鮮やかな色彩。
美しい!
メキシコ辺りのバラガン建築を彷彿とさせます。
死なないかは不明ですが常に血沸き肉踊るインスピレーションはふつふつ湧いてきそうな、気がするようなしないような。
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シュールなぶっとんだ住宅というだけでなく、天命反転住宅のステキな所は一週間の体験滞在が出来るのです。いきなり引越しは怖気つきますがこれならお気軽にショートステイ。
天命プチ反転。オススメです!