ボリビアの奥地に広がる鏡面湖、ウユニをご存知でしょうか。マチュピチュ、アンコールワットを抜いて今や絶景スポット世界一。
バックパッカーを中心に若者が大地に水が溜まる雨季に訪れ、鏡のように映る己や星空を写真に写してインスタ、感動、という流れは最早定番すぎて意地の悪い旅の達人に語ろうもんなら失笑されてしまう、そんな話すら聞こえてきます。

僕は2000年にウユニ塩湖訪れたのですが、ド乾季。水の一滴すら存在でいないような塩の大地。鏡云々がまだ世の中に知られていない時だったので、思う存分乾燥の大地を楽しみ帰国しました。
その後数年経って内心、マジかよ。。と思ったりもした時期もありますがその後何とも思わなくなりまた数年。

そして時と場所は台湾の台中、高美湿原。ご存知でしょうか最近話題の台湾のウユニ。
市内から微妙に遠いし、夕暮れまでに間に合うか微妙。しかも天気も濃霧。
ただ潮の満ち引きだけはバッチリのようです。
宿の受付のお姉さんに聞くと超遠い、間に合わないよと言われましたが野生の勘で勢いバス乗車!
グーグルマップには写らない謎の橋のふもとで乗客の皆さんからここだと教えられ、霧が広がる灰色の湾岸に降り立ったのでありました。
ものすごい曲線を描く芸術ブリッジ。こんな世界の果てのような場所で、いや、世界の果てだから主張するのか。
見えますでしょうか、地平線のように霞む地の果てのさらに果てに橋がかかっているのが。
日没までのタイムリミットが迫る灰色の湾岸。走れ!
ウユニ塩湖ではしゃぐ若人の気持ちがわかった気がします。。僕は、なんというか羨ましかったのかもしれません。。
なんとか、なんとか日没前に到着。いやいやいやいいんじゃないのこれ!
夕日は見れませんでした凪の大地は十分、非現実。ハオ!

ウユニ塩湖ではしゃぐ若人の気持ちが少しわかりました。。なんというか、僕は羨ましかったのだと思います。
どんな格好すればいいのかわからず、アメンボウをイメージしたのですが、これはちょっと。。

ひとしきりはしゃいだ頃には日もどっぷり暮れました。ここからまたバス停が遠い。
そしてミステリー。日が暮れたとはいえまだまだ他にお客さんがたくさんおったのですが、海岸沿いの道を歩いていてふと気がつきました。我々以外に誰も人がおらんと。。
ほぼ無人の橋と濃霧とアホほどでかい風車。ゴウンゴウンゴウン・・と不吉な音が響き渡ります。
ある意味で夢のような風景とシチュエーション。
そしてバス停。悪い予感は的中。待てども待てども車一台通りません。
そこに奇跡が。別の経路のバスが僕のようなはぐれメタルを拾ってくれるサービスを自主的に?行っているそうで途中まで送ってくれることに。
世界は、少なくとも台湾は優しさでできているのだと思います。
多謝極まった。僕も困っている台湾の人いたら車にお乗せします。連絡ください。

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