先日訪れたマニラ。
特に観光地には行かず、現地で暮らす作家さんと共に路上をひたすら歩く旅でした。
灰色の路上。地区はトンド。
スラムとも呼ばれる剥き出しの街で暮らす人々の日常。感情も欲望も剥き出しで、そういったものはひた隠すのが賢いと考える国からやってきた僕にとってそれはまるで動物園から野生に迷い込んだかのような衝撃でした。
大人も子供も、男も女も、犬も鳥も。この土地に生きとし生けるもの全てが身を任せる衝動。

照りつける太陽と豪雨。溶ける泥の路地と臭気。
偽善を欺瞞を射抜くような視線とはじけるような笑顔も混じり合う。外から来た我々もまた混じり合う。
排除することで秩序を守るのかありのままに溶け合うのか。どちらが幸せになれるのだろうか。そんなことを考えながら歩いた路地裏。
僕はずっと興奮と笑顔で旅をしていました。ハッピーランド。

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