水槽と無重力と空の蛇

On 2017年12月26日 by pointweather

少し前の話にはなりますが東京を友人とそぞろ歩いた時の記憶をちらり、ほらりとご紹介。
天野尚、NATURAL AQUARIUM。水景にすべてを捧げた男。
正直予備知識なくふらりと立ち寄ったこの展示。水草すごいの見せてくれよみたいなノリで入ったら大判の風景写真がずらりと並んで、写真展だったのかと少々戸惑い。
それでも途中からは天野先生、本領発揮。
美しいと一言で言っても、相手は自然。
限られた世界の中でストレスなく生態系を回すこと、また岩や水草の配置も陸上とは遠近法が違うようで屈折や遠近法を考えて配置されているようです。
正直美しさを追求するあまり生体にとって無理が生じる、あるいはその命に尊厳を感じられないようなアートアクアリウムは好きではないのです。
ただこの展示は植物も含めてそこで暮らす生命のことを第一に考えている、と思ったのですが、どうなのでしょうか。

広域な意味では動物園や水族館、あるいはペットのことについても考えてしまうところはあります。
もう少し言うと我々もまた様々なしがらみやルール、欲望や安心感と言った感情の中でいわば社会という槽の中で暮らしていると言えるのかもしれません。
自由は必ずしも第一に優先されるべきことではないのか。
ま、そんなこと考えながら展示を見ていたわけでもなく。
僕も以前アマガエルとアカメアマガエルと暮らしていたことがあるのですが、彼らのためのビバリウムを作っている時はそれはもう幸せいっぱいでした。
ウェルカムトゥジャングル

続いて森美術館。なにかと相性がよろしくないこのバビロンの空中庭園で今回はアルゼンチンのアーティスト、レアンドロ・エルリッヒの展示、見ることのリアルを訪れました。

最新の技術を駆使するのではなく、アナログで種明かしのある、心理や思い込みの裏を掻い潜るような作品がずらりと。これは面白い!

 

特に鏡を使ったトリックが実に巧妙で面白いのです。こうあるべきだという思い込みを痛快に思い知らされます。

我々が暮らす有限の世界から無限の世界へ足を踏み込むいい機会になるのではないかと思います。

しかもきっかけは日常のすぐそばに。

空だって順番待ちさえ我慢すれば比較的簡単に飛べます。

最後にもう一つ。セルペンティフォームアート。

ブルガリが主催の、蛇をコンセプトに集めたジュエリーやアートの展示。

無料で入れるしくらいの気持ちで入ったのですがこれがまた面白かったです。

大好きなヘリ・ドノ、金子富之の作品があってホクホク。変わったところでは荒木飛呂彦の作品もアルゥゥッ!

しかしこの森ビル。展望台から眺める、東京の夜景とそこに宿る数百万の日常と非日常。

我々がなにか大きな社会という命を維持するための小さな小さな細胞の様なもののようでもあり、逆にこの灯火1つ1つがそれぞれの生活を豊かに、安全に、豊かにするためのに輝いている様にも思えたり。

きっとそれはどちらかというものでなく、今は、どちらもまた等価な考えであるということになっているのかなとぼんやり思うのでした。

 

 

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